それが俺の名なんだろうか?



プリンス、ワーナー期10タイトルがSHM-CD+紙ジャケで再発(CDJournal)

*7月8日発売予定。完全生産限定。
*価格は税込2,580円(CD2枚組3,480円)
*US盤オリジナル・アートワーク 再現
*US盤オリジナル内袋 再現
*US盤オリジナル・レーベル 再現
*日本盤オリジナル帯 再現
*高音質「SHM-CD」を採用

 セールス・ポイントは上記のようだ。リマスターは?ねぇ、リマスターは!?
 旧カタログをリマスターして欲しいアーティスト第1位の座を譲ろうとしない殿下である(因みに第2位はビートルズだったのだが、これは今年9月に実現の運びとなった)。何年か前にリマスター音源によるベスト盤が出たことはあったけれど、数々のオリジナル・アルバムは初CD化から一度もリマスターされていないはず。私の手持ちのCDも今となっては聴くに耐えないかなり貧弱な音で、リマスタリングの要望は常々抱いている。
 紙ジャケと言っても80年代のプリンス作品は発売時にアナログで買っていたからなあ。今更ミニチュア化されただけでは、私のフェティシズムは刺激されないのだ。洒落で『LOVESEXY』だけ買ってみようかな。あれだけはCDを持っていないのだ。今でもそうなのかは知らないが、『LOVESEXY』のCDにはトラック番号が振られておらず、つまり曲順を入れ替えたり、曲を飛ばしたりすることができないようになっていた。作者の意図した曲順でしか聴かせないという、いかにも殿下らしい仕掛けがあったのだ。


トッド・ラングレンが『魔法使いは真実のスター』をライヴで再現
 ただしロンドンでのお話。しかも公演が行われるのは来年2月6日と、かなり先の話だ。73年にリリースした大作『魔法使いは真実のスター(A Wizard, a True Star)』の全曲を収録通りにライヴで再現するそう。
 う〜む、しかしまた何故今になって?スパークス(昨年イギリスで日替わりで過去作品を再現するライヴを行った)に影響を受けたのだろうか。
 アナログ・シンセを駆使したミュージック・コンクレートのような作品から、ミュージカル・ナンバー、フィリー・ソウル、そしてメロディアスなポップ・チューンと、トッドの志向を1枚のLPのフォーマットの中に凝縮させたアルバムである。それ故、1〜2分程度の短い曲が次から次へと繰り出される。実際アルバムではほとんど曲間が空いておらず、メドレーのようにつながっている。それをライヴで実演する意図とは???
 人力演奏への挑戦なるモチベーションはあるかもしれない。確かに雑多な音楽性を持つ曲群を50分に亘って演奏し続け、「たったひとつの勝利」で大団円を迎えるのは感動的な気はする。日本でも公演が行われるなら、見に行ってもいいかなとは思う。演者側の都合を全く無視して勝手なことを言わせてもらえば、『魔法使いは真実のスター』だけではなく、それこそスパークスばりに色々なアルバムの再現ライヴをやってくれないだろうか。『誓いの明日』をライヴで再現なんて、訳が分からなくて面白いぞ。