まわりは罠

k_turner2009-02-20



「はっぴいえんど」アルバム出荷中止 元メンバー逮捕で
 自宅には寝に帰る日々なので、鈴木茂さんが逮捕されたのと、上記のニュースを知ったのはほぼ同時だった。最初の感想としては呆れるを通り越して笑えてしまった。
 そもそも大麻を所持することがそれほど大きな罪だとは思えない。酒もタバコも許されているのに、大麻を吸ったぐらいで極悪人扱いされるのは不思議だ。不思議ではあるがその点は「法律があるから」ということで大目に見よう。私だってオトナだし。
 ただし大麻取締法違反で逮捕されたミュージシャン(現時点で鈴木茂さんは容疑者に過ぎない)が40年近く前に関わった作品がオミットされる理由は、いくら考えても分からない。クラウンは鈴木茂名義のソロ作品も出荷停止にするようだが、一切合財許さんというのなら、鈴木茂がアレンジや演奏で関わった作品も全て出荷を取りやめねば辻褄が合わない。そんなことをしたら日本のポップスは壊滅状態になり、レコード会社はすぐさま経営できなくなるはずなのだが。自分で自分の首を絞めて楽しいかね。
 ジャズやロックの歴史を紐解けば、麻薬と関わりを持たなかったミュージシャンの方が少数派だ。うちのレコード棚、CD棚を見回しても、ラリって作ったようなアルバムはわんさとある。これらはレコード会社が販売したもので、私はそれに対価を払っているぞ。レコード会社で働く者の給料はどこから支払われたのか分からないはずはないだろう。中には中古で買ったものもあるけど。
 作品に罪を着せて何になるのか。うわべだけのコンプライアンスや企業倫理なんて愚の骨頂。レコード会社には恥の概念は無いようだ。