Hear Nothing, See Nothing, Say Nothing



◆私家版80年代ロック・アルバム・ベスト25
 先日のエントリーでレココレ誌が選んだ70年代ロック・ベスト・アルバム100について触れた。その内容がいまひとつ、いやいま七つぐらい納得のいかないものであったのは、既に述べた通り。100選の元になっているのは、レココレ誌のレギュラー・ライターが各々選んだ25枚のリストだそうだ。それならば来月発売される80年代編を前に、私ならどのようなリストを作るかを考えてみた。それが次の通り。

1.STARSHIPKnee Deep In The Hoopla
2.CHICAGO/Chicago 17
3.AIR SUPPLY/The One That You Love
4.KINGDOM COMEKingdom Come
5.CHRISTOPHER CROSSChristopher Cross
6.POISON/Look What The Cat Dragged In
7.STEVE PERRY/Street Talk
8.SCANDAL Featuring PATTY SMYTH/The Warrior
9.MICHAEL SEMBELLOBossa Nova Hotel
10.MR.MISTER/Welcome To The Real World
11.NENA/99 Luftballons
12.MATTHEW WILDER/I Don't Speak The Language
13.BREAKFAST CLUB/Breakfast Club
14.BILLY IDOL/Vital Idol
15.STYX/Kilroy Was Here
16.SURVIVOR/Eye Of The Tiger
17.EIGHTH WONDER/Fearless
18.TACO/After Eight
19.NIGHT RANGER/Midnight Madness
20.RICHARD MARX/Richard Marx
21.LAURA BRANIGANSelf Control
22.WANG CHUNG/Mosaic
23.38 SPECIAL/Tour de Force
24.REO SPEEDWAGON/Wheels Are Turnin'
25.JOHN PARR/John Parr

 ま、間違えた…。本当はこちら。

1.PRINCE AND THE REVOLUTION/Parade
2.PRINCE/Sign 'O' The Times
3.TOM WAITSRain Dogs
4.FEELIES/Crazy Rhythms
5.XTC/Skylarking
6.R.E.M./Murmur
7.SONIC YOUTH/Daydream Nation
8.POLICE/Synchronicity
9.TALKING HEADS/Remain In Light
10.COWBOY JUNKIES/The Trinity Session
11.JONI MITCHELL/Shadows And Light
12.ROXY MUSICAvalon
13.RAIN PARADE/Emergency Third Rail Power Trip
14.POGUES/If I Should Fall From Grace With God
15.STRAY CATSStray Cats
16.YOUNG MARBLE GIANTS/Colossal Youth
17.BRUCE SPRINGSTEEN/The River
18.ELVIS COSTELLO/King Of America
19.JULIAN COPE/Fried
20.DISCHARGE/Hear Nothing, See Nothing, Say Nothing
21.PREFAB SPROUT/Steve McQueen
22.FISHBONE/Fishbone
23.JOE JACKSON/Night And Day
24.BILLY JOEL/An Innocent Man
25.HUSKER DU/Zen Arcade

 まず候補となる作品を50枚ほど適当にリストアップ。この時点で全く聴いたことの無い作品は入ってこないし、好みもある程度反映されている。次に候補作品について、
a.完成度・普遍性
b.音楽的な革新性・後世への影響力
c.発売当時の人気・評価
 の3つの項目から客観的に判定。a.とb.を5点満点、c.を3点満点として総合ポイントから順位を決めた。とは言っても同点となるものも多いので、順位は多少調整している。実際のところ10位ぐらいから下はダンゴ状態で、大きな差はない。
 私にとっての80年代は、ちょうど中学入学から大学を卒業するまでの期間に当る。音楽を意識的に聴き始めたのも80年代に入ったあたりからなので、80年代の作品はほとんどリアルタイムで接しており、c.についての判定が可能だった。ただし3点満点としたのは、当時の評価はそれほど重要ではないと思うからだ。あくまでも現在の感覚で風化していないかどうかの方を重視するべきで、当然のこと、現在の評価は現在のものでしかない。音楽の評価はいつでも相対的なものだ。
 最初に挙げた25枚はほんの冗談だけれども、これらは全て当時ヒットした作品で、「発売当時の人気・評価」の点では満点になるものばかりなのだ。80年代はいかにゴミが量産された時代だったかを物語るようだ。
 1位と2位のプリンスはともに満点なので、どちらが1位でも構わない。最初は1アーティスト1枚に限定しようかと思っていたが、この2枚に関しては別格中の別格とみなして、特例措置を取った。1アーティスト何枚でもとなると、プリンスは25枚中5枚ぐらい入ってきそうな様相だったため、流石にそれは避けたが。
 スミスが入っていないのは完全に好みの問題。一方好みをより優先するならトーキング・ヘッズは別のアルバムを入れていた。その辺は理性を保っていたというか、辛うじてバランス感覚が働いたというか。完璧なリストとまでは言わないにしろ、まあ妥当な選盤になったかなとは自分でも思う。来月のレココレ誌の100選には、この中からせめて半分はランクインしてもらいたいものだ。またストーンズが3枚ぐらい入ってたりするような気もしないでもないが。
 となると確認のため、来月もレココレ誌は買わないわけにはいかないだろう。もしかしてレココレの戦略にハメられてるのか?