It Makes No Difference



烏賀陽弘道 VS オリコン 続報
事実誤認に基づく弊社への名誉毀損について(オリコンの正式見解)
■「オリコン」が烏賀陽個人を被告に5000万円の損害賠償訴訟■(烏賀陽氏の個人サイト:UGAYA Journal)
サイゾー編集部に届いた訴状の写し(音楽配信メモ)
雑誌にコメントしたライター 5,000万円賠償請求される(livedoorニュース)
 既にあちこちでリンクが貼られているので、今さらの感もあるだろうが一応。
 同様にこれもあちらこちらで言われていることだが、やはりオリコンは墓穴を掘っているだけだなという感想を持たざるを得ない。笑ったのはlivedoorニュースの記事中、オリコンIR担当が

「賠償金が欲しいというのではなく、これ以上の事実誤認の情報が流れないように(多額の賠償金を課すことで)抑制力を発揮させたい」

 と明言していること。烏賀陽氏個人の言論封殺が目的ですよと自ら認めているのだ。これほどのバカを相手にまともに憤りを覚えているのが空しくなってきた。
 事実誤認と言うものの、オリコンが指摘している①「オリコンは調査方法をほとんど明らかにしていない」にしても、②「オリコンは予約枚数をもカウントに入れている」にしても、必ずしも事実誤認とは思えない。
 まず①に関して言えば、確かにオリコンこのようにチャートの根拠については明らかにしている。ただしこれはソースをどこから引っ張ってきているかを示したに過ぎず、集計方法そのものはブラックボックスの中だ。
 ②に関しても、「予約枚数」という名目でのカウントを取っていないというだけのことである。POSシステムが発達した現在はどうなのか知らないが、かつては実売数ではなく、出荷枚数によってカウントされていた時代が長くあったのは事実だ。ちょうど1年前のこの日記で触れたこともあるが、かつてシングル盤には売れなくても良いから、オリコン対策のためにとにかく販売店に卸すことが目的の商品が存在した。またアルバムでも、オリコン対策のためレコード会社のセールス担当から返品の特約付きで、無理矢理仕入れを頼まれることが時々あった。いずれも私が販売店で働いていた10年以上前の話だが。
 加えて賠償を請求している5000万という金額の根拠は相変わらず不明。訴状には「5000万は下らないと思われる」とただの印象で決まった金額であることを匂わせているほどだ。
 法廷の場で争われる以上、何らかの決着を見るまでが公開されることになる。オリコンは株式を公開している企業なのに、どうやら本気でバカのようなので、今後の企業活動にも影響が及ぶのではないかと余計な心配すらしてしまう。仮に烏賀陽さんが、名誉毀損と営業妨害でオリコンを訴えたら勝てそうな気がするからなあ。