金を返せ!



UDO MUSIC FESTIVALが大変なことに…
 老舗のイベンターUDOが2年ぶりに夏フェスに参戦するとのことで、いや、正確に言えばそのラインナップの微妙さ故に話題になっていた「UDO MUSIC FESTIVAL」が今日から始まっている。事前にチケットが全然売れていないとの噂もちらほら聞いていたが、蓋を開けたら案の定閑古鳥がさかんに鳴いているようだ。

 上は今日の富士スピード・ウェイでベン・フォールズが演奏中のステージ前の様子。念のため断っておくと、ベン・フォールズスクウェア・ステージと呼ばれる4箇所あるステージの中で2番目に大きいステージのトリを飾ったアーティストである。実際はトリ前のフォープレイの到着が遅れたため、順序を入れ替えて繰り上げ出演だったらしいのだが、それにしても観客が少な過ぎる。地方の商工会主催の夏祭りでももう少し人がいるぞ。ステージ脇で林真須美がカレーを作ってそうじゃないか。
 上の画像を拾った2ちゃんねるの専用スレッドは早くも反省会の様相を呈している(笑)。富士スピード・ウェイの動員はどんなに多く見積もっても1万人程度とのこと。大阪はもっと少ないだろう。オヤジ向けだ何だとは言われながらも、あれだけの出演者を揃えてこの動員では、採算が取れているとはとても思えない。商売にはシビアなUDOらしからぬ大失態である。
 このフェスの宣伝に使われていたコピーが「おやじ、夏フェス行こうよ」とかいうもので、コンセプトとしては親子揃って楽しめる夏フェスを狙っていたようだが、実際問題あまり理解されていなかったということだ。日本のおっさん連中はどうにも出不精で、それこそ雷雨の後楽園球場でグランド・ファンクに熱狂したとか、ストーンズの初来日チケットを求めて徹夜で並んだなんてかつてのロック少年たちも、今では夏フェスどころか普通のライヴにも滅多に足を運ばなくなっている。辛うじて音楽への興味を失っていない層でさえ、何十年も前に聴いたレコードの各国盤を集めて悦に入ってる程度で、表へ出て生の音楽に触れようという気概はあまり無さそう。ベン・フォールズなんて既に10年選手でベテランの域に入るけど、おっさん連中にとってはどこの馬の骨とも分からない若造なんだろうな。
 その息子や娘たちはそもそも人口が少ないし、音楽に興味があったとしてもKISSやサンタナにまで向かうとは思えない。むしろそんな10代、20代がいたら気持ち悪い。フジロックサマソニになら行きたがるかもしれないけど。
 UDOが狙っていたのは美しき理想だったとは言えるかもしれない。後発組みがフジやサマソニと同じことをしようと思っても土台無理な話なのだから、目指すコンセプトは悪くはなかったんだけどねえ。理想が高過ぎたのかな。この路線で成功を収めようと思ったらフジ、サマソニ世代が年老いる2020年頃まで待たないと難しいかと。その頃レディオヘッドとかオアシスをヘッドライナーに据えたフェスを開けばいいのだ。今の40代、50代の意識を変えるのは限りなく不可能だろうから。