Oh No, not you again



ストーンズの無料コンサートに120万人=ブラジル・リオ

リオデジャネイロ18日】伝説的なロックバンド、ローリング・ストーンズは18日夜、ブラジル・リオデジャネイロコパカバーナ海岸で無料のコンサートを開催。120万人以上のファンが集まるという空前絶後の巨大コンサートとなった。
 ボーカルのミック・ジャガーが「ハロー、ブラジル!」と叫んでコンサートの幕が開いた。ストーンズは、往年の大ヒットナンバーの「サティスファクション」、「ホンキー・トンク・ウィメン」など20曲以上を演奏し、会場は熱狂に包まれた。
 今回のコンサートは、リオデジャネイロ市と携帯電話会社2社が主催。コパカバーナの海岸には幅60メートル、高さ24メートルの特設ステージが設けられた。周囲のホテルのバルコニーや沖合に停泊した船でもファンがストーンズの演奏に酔い痴れた。
 ミック・ジャガーはコンサート前、アルゼンチン紙とのインタビューで、「観客が100万人を下回れば、コンサートは失敗」と語っていたが、それをはるかに上回り、ロックコンサートとしては史上最大規模となった。
 ファンは18日朝から場所取りのために会場に集まり、市当局は警官約3000人、消防士・救急隊員約500人を動員して警戒に当たったが、事故はなかったという。

 120万人なんてどうやって数えたのか知らないが、確かに規模は圧倒的。これがその時の写真。


 時代は変わった。ストーンズのフリーコンサートというと、69年のハイド・パークやオルタモントがすぐに連想される。それを考えるとブラジルで120万人も集めて、しかも大した事故もなく終了するなんて隔世の感がある。
 20年ほど前のミック・ジャガーのビデオ映画、『Running Out Of Luck』の中には逃亡先で道に迷ったミックが、ストーンズのレコードをかけながら歌い踊り、自分がミック・ジャガーであることを訴える場面がある。無事に訴えが通り、助けられるどころか現地人からは「変な外人」とか言われてしまうのだ。確かあの舞台はブラジルではなかったか?
 このライヴの模様は現在下記で見ることが出来る。いい時代だね。
AOL Music Network
 ミックのパフォーマンスはとても60過ぎの爺さんとは思えない。どうなってるんだ?他の3人はミックと比較するとさすがに衰えは感じるものの、キースがこれほどしっかり弾いているのは最近では珍しいのではないか。
 さすがラテン民族というか、ブラジルの観客のノリの良さも特筆もの。ミックがタオルを振り回すと、観客もいっしょになって振り回している(笑)。この単純さが最高です。日本もこれくらい盛り上がるなら、東京ドームのチケットを買うのだが…。日本は高齢者が多いせいもあって、歌うわけでなし、踊るわけでなし、ただ突っ立てるだけの観客が非常に多い。「You Can't Always Get What You Want」などでも自分の歌声がはっきり聴こえて、恥ずかしいやら情けないやら腹立たしいやら。特に前回のLicks Tourの東京ドームは寒々しいもので、高いチケットを買って、お通夜に来ているような気分を味わった。
 このブラジル公演は、ソフト化されるようだ。演奏に気合が入っているのも納得。来月の日本公演に行く予定は無いが、DVDを買って自宅で楽しむつもり。


電気用品安全法問題その2
 ユーザー側からの具体的な行動が始まったことで、ネット上での論議もさらに活発に。そんな中で、高橋健太郎氏のブログにこんなエントリーが。
電気用品安全法雑感

そんなことよりも、もっと問題なのはどこの駅前にもあるリサイクルショップや質屋で売られている家電製品のことじゃないかな? 楽器や機材のことでミュージシャンが困るとか、そんなことはこの際、さておいても良い気がするんですよね (中略)
中古の掃除機とか、冷蔵庫とか、ラジカセとか、そういうものの現在の店頭在庫がどれだけあるのか? 4月以後、それらは全部、ゴミにするしかないのだとしたら、一体、何万台、あるいは何百万台の家電製品がゴミになるのか?
もちろん、ショップにとってはそれは経済的損失になりますね。それは日本国全体でそのくらいになるのか?
うちの会社ごときだって1000万円くらいの資産減と言っているんですから、そりゃあもう、途方もない数字が出て来るはずです。

 仰る通り。私はそこまで考えが及ばなかった。リサイクルショップの店舗は相当な数になるはずだ。「ご家庭で不要となりました電化製品を無料にて回収いたしております…」とかスピーカーで流しながら巡回している業者などはどうなるのだろう。無料回収業者の一部は修理した上で北朝鮮へ輸出しているという話も聞いたことがあるが。
 4月以降PSEマークの無い電気製品の売買ができなくなると、膨大な粗大ゴミ、不燃ゴミが発生することは必至。今でもゴミの処理場が足らなくてあちこちの自治体で問題が起きているのに、あえてゴミを増やすような法律を作ってどうするつもりだったのだろう。そこまで考えていなかったのだろうか。
 PSEマークが義務付けられた以前と以後とでの電気用品に対する安全基準はそれほど変わっていないという(参照→ここ)。つまりPSEマークがあっても無くても、製品の安全性には違いが無いということ。では何のためにPSEマークによって区別されるのかと言えば、、「市場にいろいろなマークの製品が混在するのは好ましくない」(経産省)ためだというのだから呆れる。たったそれだけの理由で、ゴミ処理問題を飛躍的に増大させるとは。
 日本シンセサイザープログラマー協会の働きかけで現在署名が集められている。この行動が全く無駄だと言うつもりが無いことは、18日の日記でも述べた通り。ただしこうした署名は最低でも数万人分は集めないと、効力を持たないのが現実だ。ましてや今回は既に施行された法律に書いてあることを改正することを目的とした署名だ。10万や20万の署名でも焼け石に水だろうし、ビンテージのシンセや機材が買えなくなることを危惧する人がそれほど沢山いるとも思えない。
 現在この問題に関心を寄せているのは主に音楽愛好家とゲーム愛好家に限られるようだ。ネット上で怒っているのも、ほとんどがそういう人たち。しかし電化製品全般に関わる法律という意味においては、ほぼ全ての国民に関係があることになる。リサイクルショップやフリーマーケットで中古の電化製品を買ったことのある人は少なくないだろう。マスコミもその観点から報道してくれないと、一部のマニアが困る法律という認識のまま4月を迎えそうだ。
 この問題に言及したはてなのページ一覧。

 「うららか・びより」さんのところで、うちのエントリーにリンクを貼っていただいていた。ありがとうございます。