PSE法の改正を求めます。



電気用品安全法(PSE法)に対する署名
 日本シンセサイザープログラマー協会のサイトで電気用品安全法PSE法)に対して対象機器の規制緩和(規程変更)をお願いする声明としての署名集めが行なわれている。
 この電気用品安全法PSE法)は2001年から施行されていた法律で、この法律の規定によりこの4月からはPSEマークなる安全を確認したことが認められた(とされる)電気用品に付けられたマークの無い製品の売買ができなくなる。ただこのことは一般のユーザーはおろか中古品販売業者でも知っていた者はごく少数で、規制がかかる4月を前ににわかに問題がクローズアップされた。
 私もついこの間まで知らなかったことなので、あまり多くを語ることはできない。以下のサイトを見ていただいた方が話は早いと思う。
電気用品安全法@2chまとめ
 何だかんだ言っても、こういう時の2ちゃんねらーの行動力は素晴らしい。この件に関する問題点やFAQはちゃんと整備されているし、関連のある個人ブログや特設サイトへのリンクもちゃんと貼られているので、ここを読めば大抵のことは分かる。一部掲示板などでは誤解に基づく煽りコピペなどが出回っているけれど、そういうものに惑わされず、このサイトを熟読することをお勧めする。
電気用品安全法のページ
 そしてこれが経済産業省によって公開されている電器用品安全法の公式ページ。お役所が作るサイトなので、大変素っ気ない上、法律用語も多くて分かりにくい。
 この問題がネット上で取り沙汰されるようになったのは先月の中旬ごろからで、それ以降経済産業省には問い合わせが増加。その時期から更新が頻繁に行なわれるようになったことからも、ごく最近まで誰の目にも触れずほとんど秘密裏に事が行なわれようとしていたことが分かる。


 この問題を最初に知った時は、とんでもないことだと思ったものの、既に施行されている法律で規制されることで、しかも規制開始が4月からとあってはあまりにも時間が足らず、できることなどないだろうと思っていた。しかし民間団体とはいえ、松武秀樹氏を会長とする日本シンセサイザープログラマー協会が具体的な行動を起こしたことを無視する必要は無いと思ったので、当ブログでもエントリーさせていただいた。
 今私が使っているCDプレーヤーは3年ほど前にオーディオ・ユニオンで買った中古品だ。当時はまだ現行品で、新品の半額ほどで買うことが出来た。非常にコストパフォーマンスの高い製品で、音質も気に入っており、オーディオの専門誌で賞を取ったりもしている名品である。ただし発売されたのは2000年なので電気用品安全法施行前であるから、当然PSEマークは適用されていない。もしこれが故障して買い替える必要が出た場合、同じモデルを買いたいと思ってもこの4月以降は取り扱う業者はまず存在しないので、それは叶わないのである。
 もっと新しい別のプレイヤーを買えば良いという問題ではない。個人の嗜好に基づく選択肢が目的の曖昧な法律によって排除されることに納得がいかないのだ。CDプレーヤーよりもさらに個体差が大きいビンテージの楽器などは、他の機種では出せない音というものがあり、この法律によって流通が規制されることで、明らかに文化が消滅する。
 署名をすることでどれだけの効果があるのかは疑問だし、前述したようにあまりにも時間が無く、状況は極めて不利だ。ただ何もせずに指をくわえているよりは、署名した方が良いだろうと思い、私は署名した。賛同の意志がある方はこちらからぜひ。