Till I have the possession of everything he touches

k_turner2006-01-15



 夜、新宿にてエルヴィス・コステロファンのちょっとした会合に出席。ニューヨークのWUSBというFM局でDJを務め、昨年同局で「Elvis Costello Marathon」(アーカイヴ有)なる番組も実現させたJohn O氏を囲む夕べだった。実は私はこのJohn O氏については何も知らなかったのだが、日本で一番充実したエルヴィス・ファン・サイトの管理人であるayakoさんがMLを通じて交流があり、彼が日本へ来るに当たって、ファンとの集いを持ちたいというので誘っていただいたのだ。
 John O氏は初めての日本で、日本語も話せない。言葉の壁が多少不安ではあったが、ayakoさんがかなり英語に堪能で助かった。私の語学力では彼の話は半分程度しか理解できなかったものの、たどたどしい英語で何とかコミュニケーションを取ることが出来た。尤も集まったのは当然エルヴィスのファンばかりなので、関心事には国境が無い。エルヴィスの人気や評価のされ方における日米での違いとか、今まで見たベストのライヴは何かとか、コレクション自慢とか、ファン同士ならではの共通の話題はいくらでもあるものだ。
 アメリカ、特にニューヨークにおけるエルヴィスは、一般の音楽リスナーより評論家筋で評価が高いそうで、これは今も昔も変わらないようだ。と言っても一般的な認知度や人気は日本よりは高いようで、ニューヨーク公演の時は「Beacon Theatre(キャパ3000弱)がすぐ売り切れる」そうで、羨ましい話だ。日本では今や新宿厚生年金会館ですら埋まらない。今エルヴィスはニューヨークに自宅があり、そのせいもあってニューヨークではツアー以外でもスペシャルなライヴがよく開かれる。日本ではとても望めないようなイベントもニューヨークならば見られるのだから、ファンが住むにはうってつけの都市なのかもしれない。因みにJohn O氏が今まで見たエルヴィスのライヴのベストは、99年のスティーヴ・ナイーヴとのデュオ・ツアーか、83年の『パンチ・ザ・クロック』のツアーだそうだ。後者は非合法なビデオやレコードで疑似体験はしているが、それだけでも確かにあれは素晴らしかったと私も思う。現実に見ていたら、生涯忘れられないものだったに違いない。
 急なことだった(お誘いのメールを開いたのはこの日の未明、高円寺のマンガ喫茶だった)ため大したものは用意できなかったが、ストックを持っていた2002年と2004年のエルヴィスの日本ツアーのパンフをプレゼントしたら、思いの他喜んでくれたので良かった。2002年のパンフは売れ残り分が翌年のニューヨーク公演で売られたので、持ってるかもと思ったのだが。
 朝帰りだったので体調はイマイチなのに、ついついアルコールが進んでしまい、帰る頃には酩酊状態。2日連続で何やってんだと、自分で自分に突っ込みながら帰宅。参加の皆さん、お疲れ様でした。特にayakoさんはセッティングから何から一手に引き受けていただいて、感謝の言葉もありませんです。
 John O氏のプログラム「SALVAGE & RECOVERY RADIO 」はこちら(左の方のスピーカーのアイコンをクリック)でストリーミング放送が聴ける。less talk, more musicの番組のようで、かかる曲も渋いのやらストレンジなのやら、なかなか面白いぞ。