Someday girl I don't know when we're gonna get to that place where we really want to go

これがジャケットらしい



1975年11月18日、ロンドン、ハマースミスオデオンにおける「Born to Run 」のライヴ映像
 mixi経由で仕入れた情報。リリースが待ち遠しいブルース・スプリングスティーンの『BORN TO RUN 30TH ANNIVERSARY EDITION』に収録される、75年のライヴDVDから、「明日なき暴走」のシーンがAmazon.comで公開されている。
 こんなの見せられたら、このボックスを買わないのはミミズかタコと言われても仕方あるまい。演奏そのものはまさに明日なき暴走の看板に偽り無しと言う感じで、走り放しで粗いのはちょっと意外。Eストリート・バンドってもっと上手いバンドだと思っていたので。ただし演奏の正確さなど全く無関係な次元で、ロックンロールの真髄が表現されている。ブルースがパンク世代のミュージシャンからも批判されることが無かった(私が知る限り批判したのはジョン・ライドンぐらいだが、知っての通りライドン先生は目に付くものは何でも批判するから数に入れなくてよいだろう)のは、本質的にロックンロールそのものであると認識されていたからだろう。75年のロンドンでこのような演奏をしていた事実を知っていれば、ロンドンのパンクス達が一目置いたのも無理はない。「ロックンロールの未来」は30年経っても未来であり続ける。
 アメリカでは11/15に発売予定で、現在$29.99で予約を受け付けている。もう1枚のドキュメンタリーDVDに日本語字幕が欲しいので、日本盤の発売を待たざるを得ない身としては何とも羨ましい話。日本盤(税込6,720円)もプレ・オーダーで少し割り引いて欲しいものだ>アマゾン。


ローリング・ストーンズ、レア音源集を発売!最新作の特別盤も
 『Rarities 1971 - 2003』と題されたストーンズ・レーベル時代のレア音源コンピレーションが発売される模様。ヨーロッパでは11/21、アメリカは11/22に発売予定。ヨーロッパではアナログ盤も発売。日本盤の発売日はまだ決まっていないようだ。
 収録曲は以下の通り。

01. Fancy Man Blues
02. Tumbling Dice (live)
03. Wild Horses
04. Beast Of Burden (live)
05. Anyway You Look At It
06. If I Was A Dancer (Dance Part 2)
07. Miss You (Dance version)
08. Wish I'd Never Met You
09. I Just Wanna Make Love To You (live)
10. Mixed Emotions (12” version)
11. Through The Lonely Nights
12. Live With Me (live)
13. Let It Rock (live)
14. Harlem Shuffle (NY Mix)
15. Mannish Boy
16. Thru and Thru (live)

 思わず懐かしいフレーズを言うぞ。中途半端やな〜。こういうものをレア音源と呼んでいたのは80年代までである。ストーンズならもっともっと、レアな音源がいくらでもあるだろうに。Andyさんの日記(10月18日分)に「ストーンズのレア音源って、ビートルズと違ってあんまりわくわくしないんだよね」とあるが、私もこれでは浮き足立つことはないなあ。もしかして契約枚数を稼ぐためにリリースするのか?
 予想も含めて一応全曲の初出を列挙してみると、

  • 01 シングル「Mixed Emotions」のB面。89年。
  • 02 96年のシングル「Wild Horses」のカップリングと思われ。そうであれば95年7月3日のパリ、オランピア劇場公演から。
  • 03 ココには「acoustic from Tokyo」と書いてある。ということは『Stripped』収録の音源と同一?レアリティーズと銘打つからには、別テイクなのだろうか。
  • 04 82年のシングル「Going To A Go-Go」のB面。81年11月25日、シカゴで収録。初CD化は91年発売の2枚組み『FLASH POINT COLLECTIBLES』にて。
  • 05 98年のシングル「Saint Of Me」のB面。
  • 06 80年に『Emotional Rescue』が発売された際、プロモ盤として配布。81年に『Sucking In The 70's』で正規発売。05年CD化。
  • 07 78年、12インチ盤で発売。初CD化は90年にドイツで発売されたCDシングル「Angie」のカップリング。
  • 08 90年、ドイツで発売された「Terrifying」のシングルのカップリングが初出。その後「Almost Hear You Sigh」のカップリングでイギリスでも発売。『Dirty Work』セッションのアウトテイク。
  • 09 91年のシングル「Highwire」のカップリング?もしくは『No Security』日本盤ボーナストラック?前者なら90年7月6日ロンドン、ウェンブリーアリーナ公演。後者なら98年7月1日アムステルダム、アリーナA公演で収録。
  • 10 89年、12インチ盤とCDシングルで発売。
  • 11 74年のシングル「It's Only R&R」のB面。初CD化。
  • 12 02と同じく「Wild Horses」のシングルのカップリング。95年7月19日ロンドン、ぶりクストンアカデミー公演で収録。
  • 13 71年、シングル「Brown Sugar」のB面として発売。こちらはモノヴァージョンで、ステレオヴァージョンはスペイン盤LP『Sticky Fingers』に収録。どちらであっても初CD化。
  • 14 86年12インチ盤で発売。「Harlem Shuffle」はこの12インチで「NY Mix」と「London Mix」が発売されており、「NY Mix」は今回初CD化。「London Mix」は90年にCD化済。
  • 15 ライヴ・ヴァージョンであればエル・モカンボ音源と考えられるが、ライヴの表記が無いところを見ると、未発表音源か。
  • 16 ライヴの表記があるので、未発表音源確定。02〜03年のLicks Tourで何度も演奏しており、その際の収録であろう。初演奏は02年9月26日ニューヨークはマジソン・スクェア・ガーデン。

 それなりにレアな音源も含まれているものの、ストーンズ・レーベルのレア音源がコンプリートされているわけではない。主だったところでも、「She Was Hot」のシングルB面、「Think I'm Going Mad 」は相変わらず未CD化だし、「Dance」のインスト・ヴァージョン、「Undercover Of The Night」、「Too Much Blood」のリミックス・ヴァージョンを始め、リミックスはプロモ盤、アナログ盤、CDシングルでしか聴けないヴァージョンがまだ大量に残っている。どうせ重箱の隅をつつくなら、完膚なきまでにやって欲しかった。ただ本当に聴きたいのは歴代のライヴ音源や未発表曲であって、それらはいつになったらリリースしてくれるのだろう。

  • 追記

 上に貼り付けたのがこのアルバムのジャケットになるようだ。「Respectable」のビデオクリップからキャプチャーした写真と思われる。モノクロにしてあるところが、良い。『Bigger Bang』より余程良いデザインだ。ただミックのTシャツはベロマークだったっけ?今確認できないけど。ビル・ワイマンが入らないようにトリミングされているのは、ストーンズらしい。
 この頃のビデオクリップは、レコード音源に合わせての口パクではなくて、本当に演奏しながら撮影されている。完成したクリップでは、バンドの音はレコードの音源に差し替えられているが、ミックのヴォーカルは撮影時に歌ったテイクが使われている。従って、ビデオクリップのみのテイクが存在することになる。
 ここらで全ビデオクリップを収録したDVDも出してくれないかな。「Undercover Of The Night」の修正前ヴァージョンとか入れて。