昨日、今日とほぼ終日無為に時間を過ごしてしまった。もちろんギターウルフのビリーさんが亡くなったことも一因だ。革ジャンを着て喪に服したよ。
 自分ではそれほどギターウルフのファンではないと自覚していたから、これほどショックを受けたことは意外だった。ただ突然亡くなったことそれ自体がショックだったと言うよりは、このタイミングで悲劇が起きたことに動揺してしまったのだと思う。実は私は3月末付けで会社を退職した。理由を事細かに説明するには大変な労力を必要とするし、公にはできないことも関係しているので、「一身上の都合」とだけ言っておく。会社を辞めて遊んで暮らせる訳もないので、その後の収入を得る手段はいくつか計画していたのだが、どれも思っていたようには行かないことがこの期に及んで分かってきて、このままだと数ヵ月後には首をくくることにもなりかねず、さてどうすっかなあと思案していたところへショッキングなニュースが飛び込んで来たのだ。
 私は元々鬱の気があって、何でも悲観的に考えてしまいがちな人間である。それでもここ1年ぐらいは比較的調子が良いので、絶望に打つひしがれるなんてことは無くて、ある程度気力は残っているのだけれど、でもどうしたもんかなあと考えているうちに2日が過ぎてしまった。腰を上げて何かに取り掛かるだけのモチベーションが見つからないのだ。このままでは本当に首をくくらねばならなくなることが頭では分かっていても。
 悪いことは重なるもので(笑)、こんな時に手にしたのが買ったままになっていたヤギヤスオ著「るつぼな下北沢日記」だった。念のため説明しておくと、著者は細野晴臣の『トロピカル・ダンディ』などのジャケットやボ・ガンボスの舞台美術なども手掛けたイラストレーターであり、フランク・ザッパの研究家としても有名な人だ。彼が99〜00年にクイック・ジャパンにて連載していた日記をまとめた本である。この当時50歳ぐらいなのだが、毎夜下北沢へ繰り出しては朝まで飲んで記憶をなくしてと放蕩三昧の生活を送っていたようだ。イソップ物語の「アリとキリギリス」のキリギリスみたいな人である。最初の方は連夜のパーティーで様々なミュージシャンらとつるんでいる様子が楽しげに書かれているのだが、後半、どんとの死から受けたショックや、自らも頭を縫う大怪我を負ったりしたことが影響したのか、精神状態が不安定になっていく。また詳しい事情はよく分からないが、豪徳寺のアパートを追い出されることになり、諸々あって富士山麓の空き家になっていた家賃が要らない別荘へ転居してしまう。まさしく世捨て人の道を歩んでいくこの行は何だか身につまされてしまった。
 昨日は半日以上かけてこの2段組300ページ弱の本を読了。それから今日までため息ばかりついていた。その間にニュースも溜まってきたので、せめて日記だけは更新しておこう。


グラストンベリー・フェス、騒音対策にサイレントディスコ導入

 [ロンドン 29日 ロイター] 英国の野外音楽祭「グラストンベリー・フェスティバル」は今年、騒音対策に「サイレントディスコ」を導入する。主催者が29日明らかにした。
 音楽祭では夜中にDJの声や音楽をスピーカーから流さない。数千人のイベント参加者は、ステレオと結んだ音量調整可能なワイヤレスヘッドホンが手渡される。
 英西部の自分の農場で1970年に音楽祭を始めたイービスさんは「寝たい人や近隣騒音に文句を言う村人に迷惑をかけないでイベントに参加する者にはまたとない方法」と強調した。

 行ったことはないので伝聞によって知った情報なのだが、グラストってフジロックの何倍も広い会場で開催されるのではないのか。それでもこんなことしないと苦情が来るなんて。
 同様の方式で代々木公園でミニレイヴを敢行していた一団を見たことがある。傍から見ると異様な光景だった。数千人分のヘッドフォンを用意するのも大変だよなあ。これを提供する会社の株価にも影響を与えそうだ。


東急ワールドミュージックスペシャル『ザ・ヒストリー・オブ・ブルース』

 時代を超えて愛される世界の音楽を、トークと演奏でご紹介する東急ワールドミュージックスペシャル。今年は魂の叫び、ブルース。1800年代後半のアメリカ。黒人の中から自然発生的に生まれたブルースは、後にロックンロールやソウル、ジャズなどさまざまな音楽を生み出す原動力になりました。
 今回はそのルーツから変遷を、時代を追ってご紹介いたします。
 5月31日(火)・6月1日(水)
 開場18:00 開演19:00
 出演者:コーリー・ハリス/鮎川誠/近藤房之助木村充輝/山岸潤史/塩次伸二/永井”ホトケ”隆 他

 上記リンクからの応募により、各日1000組2000名を招待してくれるそうな。出演者は日本のブルース界の重鎮ばかりで非常に豪華なのは良いが、一体何をするのか今ひとつよく分からない。ブルースの歴史をトークと演奏で紹介するためにこれだけの面子を揃えたのか?アメリカのブルースの歴史をレクチャーしてくれるより、私は彼らのブルースが聴きたいなあ。一応応募だけはしておくけど。


ロラパルーザの復活が決定!

昨年、チケットセールスの不振を理由にツアー自体を中止したロック・フェスティバル、ロラパルーザが復活することが決定した。
過去のように各地の会場を廻る代わりに、今年のロラパルーザは、シカゴのグラント・パークで7月23日・24日の二日間に渡って開催される。イベントのスポークスパーソンが公表した。
出演アーティストはまだ発表されていないが、4月の終わりにも主催者から明らかにされる模様だ。
ロラパルーザは5年間の休止期間を経て、2003年にクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジインキュバスをフィーチャーしてツアーを再開した。昨年の夏にはモリッシー、PJハーヴィー、モデスト・マウス、ストリング・チーズ・インシデント、フレイミング・リップス、ソニック・ユースらの出演を発表していたが、チケットの売れ行きが優れず、最終的にツアー自体が中止となった。
ロラパルーザの共同創始者でもあるジェーンズ・アディクションペリー・ファレルは、今年もクリエイティブ・コンサルタントとしてイベントに関わる予定だ。■

 ツアー形式ではなくて、2日間のみのイベントか。しかし商業主義でない理念を持ったイベントと聞いているので、どういう形であれ復活は歓迎したい。


ニール・ヤングが脳動脈瘤の治療、完全復帰は可能と

ニューヨーク(CNN) カナダ出身のベテラン・ロック歌手、ニール・ヤングさん(59)が3月29日、ニューヨークの病院で、脳動脈瘤(りゅう)の治療を受けたことが分かった。1日に所属事務所が発表した。
ヤングさんは今年3月14日、ニューヨークでプリテンダーズのロックンロールの殿堂入り記念ライブに参加後、視界がぶれるなどの異変に気付いたという。MRI撮影を実施したところ、脳動脈瘤を発見した。
事務所によると、ヤングさんの治療は成功し、完全復帰は近い将来、可能という。担当医は、ヤングさんの回復は順調だが、旅行は数日間避けた方が良いと話している。
ヤングさんは、4月3日にカナダ・ウィニペグで催されるカナダ版グラミーの「ジュノ賞」授賞式での演奏を取り止めた。

 60近いおっさんなので何があってもおかしくはないけど、こういうニュースを聞くとひやっとするなあ。「脳動脈瘤」とはどんな病気なのか、ちょっと調べてみたらクモ膜下出血の原因にもなりうるものらしい。治療が成功したというニュースを信じたいところだ。