グレン・ティルブルック来日公演2005
 紹介したとばかり思っていたので、今さらな告知になってしまいましたが。昨年秋、アクシデントにもめげずアットホームな弾き語りライヴを披露してくれたグレン・ティルブルック(ex:Squeeze)がまたやって来ます。

8/1(Mon) 広島 IRISH PUB SPUD'S
8/2(Tue) 大阪 南堀江 KNAVE
8/3(Wed) 金沢 もっきりや
8/4(Thu) 名古屋 Paradise Cafe 21
8/6 (Sat)&7 (Sun)  吉祥寺 STAR PINE'S CAFE

8/7 (Sun) ドキュメンタリー「ONE FOR THE ROAD」上映会

 昨年は東京と大阪で2回しか行われませんでしたが、今回は地方も回るようです。それも小規模の会場ばかり。まさにマジカデミルスター・ツアーが実現。最終日8/7のスター・パインズ・カフェでは幻のロード・ムーヴィー『ONE FOR THE ROAD』の上映も有り。『ONE FOR THE ROAD』の詳細についてはこちら(注:音出ます)を参照のこと。
 現在オフィシャル・ホーム・ページでの先行予約を受付中。入場整理番号はこの先行予約分が最優先となるとのことで、早くも多数の予約が入っているようです。私もとりあえず最終日の映画上映とのセットチケットを予約しました。
 ところでこのスケジュールは非常に気になるのですが、ツアー開始前にあのフェスに出演するってことはないのでしょうか。




ギターウルフのビリーさん逝く
 おいおいおいおい、嘘だろ。冗談はベースだけにしてくれよ〜。














 38歳って…。心不全って…。
 個人的には東京のガレージバンドで一番好きなのはMAD3で、ギターウルフは同じシーンの中核を担ってこそいたものの、タイプが異なるバンドであったのでそれほどのめり込むことはなかった。正直に言えばあまり好きではなかった。ライヴはいつだって同じだし、演奏はへったくそだったし。ギターウルフが好きになれないことで自分のストイックな性分を自覚したりもした。何と言うか成長を拒んでいる気がして許せなかったのだね。
 しかしあるライヴを見て、その考えが視野の狭いものであることに気付かされた。革ジャン、グラサン、リーゼントという非常に分かりやすい記号化された外見(それは多くのガレージ、パンクバンドに同様に見られるスタイルでもあるのだが)、それにいつまでたっても向上しない演奏力、それらは頑なに守られるべき彼らの美学であって、徹底したストイシズムの一種でもあったのだ。
 それが分かったのが忘れもしない2001年5月13日、下北沢シェルターでのライヴで、東京中のガレージバンドが集結した3日間に及ぶイベントの大トリとして出演した彼らを見た時だった。連日7時間ほどぶっ通しで行われたそのイベントは、当然のこといろいろなバンドが登場して(MAD3も出演した)それぞれにエネルギッシュな演奏を見ることが出来たのだが、最後の最後に出てきたギターウルフは貫禄が違った。堂々とした佇まいからは、ワンパターンとか下手とかそんなことは実に瑣末なことだと思わせる豪快さがあった。それまでもギターウルフのライヴは何度も見ていたのに、その時初めて彼らの存在の大きさとその理由が理解できた。要するに私は何も分かっていなかったのだろう。
 セイジがバンドの顔であり、宇宙人のような浮世離れした印象があるのに対し、ビリーさん、あれ?どうしてビリーさんだけ敬称が付くのだろう。セイジ、トオル、ビリーさん…。何故かビリーさんだけさん付けで呼びたくなるなあ。まあ、いいや。とにかくビリーさん(とトオル)はもう少し人間っぽく、ヤンキー以上チンピラ未満といった感じで愛らしい存在だった。そのキャラクターの強さもギターウルフの魅力であった。
 歳も近いし、ステージでガムを噛みながらベースを弾いていたあの人が亡くなったなんて信じられない。在りし日を偲んで、上記の2001年5月13日下北沢シェルターでのビリーさんの雄姿を貼っておく。撮影は私だ。