間隔が空き過ぎて、自分がこういうページを持っていたことすら忘れかけていた。ずっと更新していなかった今週は何をしていたかというと、主に原稿仕事。追加がいくつかあったとはいえ、それほど大した量ではない(beatleg誌次号用にはトータルで20,000字ほど書いたけど、大半は昨年暮れに書いてあったからね)仕事に何故こんなに梃子摺っていたかというと、17〜19日は風邪をひいて寝ていたからだ。この3日間は本業は欠勤して自宅静養。でも原稿の締切りはそういつまでも待ってくれないので、重い頭を抱えつつチビチビと仕事。しかし当然のことながらはかどらず、結局ズルズルと21日朝までかかってしまった。
 今週の出来事をいくつか。


◆グレン・ティルブルックからクリスマス&ニュー・イヤーのカードが届く
 写真がそれ。サインは直筆である。マメな人だなあ。ありがとうございます。ってここで書いても伝わらないだろうが。ポストに入っていたのを見つけた時は「何故!?」と驚いたのだが、表書きを見て納得。宛先として貼られていたのは我が家でプリントしたものだ。あれは確か昨年12月23日の深夜、昨秋グレンを日本に招聘したmisatoさんが「プリンターの調子が悪いので貸して欲しい」と現れ、A4で3〜4枚分の住所リストをプリントしていったのだった。その用途については聞かなかったけど、そういうことだったのね。リストをイギリスへ送り、グレンのサインを入れたカードに貼って発送したと。つまり私の宛名は一度イギリスへ行って帰ってきたことになる。
 私もそろそろ年賀状の返事を書かねばなあ。早くしないと立春が来て、寒中見舞いすら書けなくなってしまう。
イアン・ゴム、グライヴ・グレッグソン、ロビン・ヒッチコックの振替公演決まる
 当初今月8日から始まる予定だった、上記3名のジョイント・ライヴは都合により延期。その振替は次の通り。

東京
5/4(水・祝日) 表参道FAB open17:00 start18:00
5/5(木・祝日) 表参道FAB open17:00 start18:00
大阪
5/7(土) 難波ベアーズ open17:30 start18:00

 3回予定されていた東京公演は2回に。チケットはいずれの日でも使用可。払い戻しは1月末日消印有効なのでお早めに。なお、振替公演のチケットは2月19日から発売となっている。いずれも詳細は上記リンク先参照のこと。
LAの名物DJ、Rodney Bingenheimerの伝記映画がソフト化

 デヴィッド・ボウイを初めてハリウッドに紹介、など有名アーティストの曲を最初にラジオで紹介してきたという伝説のDJ、ロドニー・ビンゲンハイマー。長らく音楽シーンで愛され続けてきた彼の半生を追ったドキュメンタリー作品『メイヤー★オブ★サンセット★ストリップ(原題:Mayor of the Sunset Strip)』(VHS:KIVF-5517 \10,500(税込)、DVD:KIBF-264 \4,200(税込))が3月2日にキングレコードよりリリース!

 リンク先のCDJournalには「伝説のDJ」などと書いてあるけど、この人は現役だ。80年代前半のLAには、ペイズリー・アンダーグラウンドと呼ばれたシーンがあった。ドリーム・シンジケート、レイン・パレード、ロング・ライダーズ、スリー・オクロック、バングルス、グリーン・オン・レッドなんてところがその中枢にいたバンドで、それらが好きだった私はその周辺の洗い出しをやっているうちに、この人にぶつかった。『Rodney On The ROQ』というタイトルの、LAのインディー・バンドを集めたコンピレーションが発売されていて、その編纂者としてクレジットされているのを見つけたのが最初。何者だろうと調べてみたら、KROQというLAにあるFM局のDJであることを知ったのだ。
 実際の放送を聴いたことがないので、あくまで想像なのだが、BBCで言うとジョン・ピールのような存在なのだろう。新しいバンドを積極的にラジオで流し、LAの音楽シーンの形成の影には必ずと言っていいほどこの人が絡んでいる。前述のペイズリー・アンダーグラウンド関連アーティストだってそう。特にバングルスなどは彼が育てたようなところがある。
 無名時代に彼のお陰で世に出る切っ掛けを与えられたバンドは数多く、それだけにミュージシャンからは絶大なリスペクトを受けている。だからこそこういう映画も作られるというわけだ。個人的にはこのDVDはマストだ。特典映像にはエルヴィス・コステロのインタビューもあるようだし。
Dr. Feelgoodの「Going Back Home」がDVD化
 もうひとつCDJournalから。

 70'sUKパブ・ロック・ブームの中心的存在、ドクター・フィールグッド初期のライヴの全貌を網羅したDVD+CD『ゴーイング・バック・ホーム ライヴ・アット・サウスエンド・カーサル 1975』(TOBW-3221 \4,800(税込))が3月16日にリリース予定!
 切れ味鋭いウィルコ・ジョンソン(g)、野性味たっぷりのリー・ブリロー(vo)という二枚看板による初期ドクター・フィールグッドの男気あふれる質実剛健なカッコ良さは、ファンにとって簡単には語り尽くせないもの。本作は、1st『ダウン・バイ・ザ・ジェティー』、2nd『不正療法』に続く76年のライヴ名盤『殺人療法』(写真)のB面に当たるサウスエンド、カーサルでのライヴ(1975年11月8日)の全貌を網羅したもので、未発表映像&音源を含む完全版アイテムとなっています。

 また思い出話になるが、私は15年ほど前にオリジナルの『Going Back Home』のブート・ビデオを買った。その数年後に正規にビデオ化され、日本でもMSIから発売された。それも買ったのだが、画質がブートとほとんど変わらなかったのは驚いた。今回のDVD化にあたっては当然映像のマスタリングもやり直すだろうし、どの程度画が綺麗になるのか楽しみだ。おまけに同時期のライヴ音源も発掘されるとあっては、これも絶対に買いの1本。というより、05年の映像作品ベストはもう決まったようなものだ。
 欲を言えば75年のレコードデビュー直後に出演したテレビ番組「Geordie Scene」でのスタジオライヴもソフト化されないものだろうか。