明けましておめでとうございます。
 暮れは何だかバタバタしている内に過ぎていってしまって、やっと諸々片付いてこれで帰省できるなと一息つけたのは30日の夜遅く。31日未明に久しぶりに日記を書いて、昼過ぎから実家へ。この頃はもう心身ともに疲労困憊だったのだろう。実際31日に書いた日記の内容もひどいものだ。これが現実だからそのまま残しておくけど。
 東京駅から新幹線に乗るやいなや爆睡。これが完全無欠の寝正月への序章であった。夕方実家に到着して家族で食卓を囲んだのは良いけれど、お酒が入ったこともあってその場で寝入ってしまう。田舎の年寄りの家庭にありがちな、NHKをつけっ放しの家なので紅白も見たはずなのだがほとんど何も覚えていない。気が付いたら元旦の夜中3時ぐらいで、毛布一枚掛けられて床で寝ていたのだった。妙に身動きが取れなくて、朦朧とした意識の中で「金縛りか?」と思ったら腰のあたりに猫が乗って寝てるし。背中やら腰やら痛くて、新年早々何やってんだと己の不様さに頭を抱えるも、睡魔には勝てず布団を敷いて本格的に爆睡。
 ホントによくこれだけ眠れるものだなあと感心するほど眠り放しの正月であった。体がおかしいんちゃうか?と問い詰めたくなるほどに。「いや〜、寝正月でしたわ」とか笑いながら言ってる奴は私がどれだけ寝正月だったか知っているのだろうか。私こそが筋金入りの寝正月だったに違いない。
 一応帰省中に片付けないまでも、目鼻ぐらいは付けておきたい原稿仕事があって、居間にある親のパソコンを借りて仕事をするのは憚られたので、ノートを広げて、どれ下書きでもと始めたものの、10分後には舟を漕いでいたし。お陰でなーんにもできなかった。もちろん外出もせず、家族以外誰にも会わず。2日の夜のバスで出発して3日朝に帰京するまでやったことと言えば、CDを4枚聴いたことと、新書を1冊読み終えたことぐらい。テレビもほとんど見なかったし、後はひたすら寝ていたのだ。
 お陰でさすがに今は調子が良くなったような気がする。今日は仕事始めで出勤。固い会社なので、初日から普段どおりフルタイムで働くわけですよ。世間には仕事はそこそこに新年会へなだれ込む会社とかあるらしいけど。遊び呆けた記憶もないので正月気分など最初からなく、普通に仕事を終えて帰宅。正月休み中に片付けておくはずだった仕事があるので、帰っても仕事と。まあいいけど。


乞食blog完結
 以前にも紹介したことのあるホームレスの方によるブログが昨年一杯で更新を終了していた。最後に作者が登場して事の経緯を説明している。それによると、作者は本当のホームレスではなく、ホームレスの方と交流のある20代のフリーターで、実際に聞いた話を元に構成していたようだ。
 意外性の無い結末だ。更新を終了した理由が「中心になってお話と日記を提供していてくださった路上生活の方と29日の雪の日以来連絡が取れなくなったから」としているが、その数日前からエピローグへ向かっているような内容だったのは単なる偶然か。これが作者の言う通り、事実を基にした創作だったのか、全くのフィクションだったのか、今となってはどちらでも構わない。全くのフィクションだったとしたら、リアリティの持たせ方などその筆致には見るべきところが多々ある。そうでないにしろ、登場人物や状況の設定を緻密に練り直して、小説として書き直したらかなりの反響を呼ぶと思う。ホームレス小説というジャンルはまだ存在しないのではないか?