台風23号が日本列島を縦断し、関東地方へ向かっているというので終業後の予定はキャンセル。定時で退社。しかし今日はUAのライヴ盤『la』の発売日だったので、職場近くのHMVに寄り購入。さすがUA、アルバムの発売日にまで雨を降らすか。
 UAのライヴ盤はこれで3枚目。AJICO名義のものを含めれば4枚目になる。アルバムを出して、ツアーをやったらライヴ盤にしてリリースというパターンが出来上がっているようだ。UAストーンズか。ツアーの度にバンド編成は変わるし、同じ曲でもアレンジが異なるので、ファンとしては音源が残ることは歓迎する。しかし『turbo』のツアーだけは音源も映像もソフト化されていないのは片手落ちではないか。「プライベートサーファー」を始めあのツアーでしか演奏されていない曲があるし、「情熱」「ミルクティー」など代表曲にも独自で印象的なアレンジが施されていたと記憶する。何より個人的にも思い入れのあるツアーだったので、今からでもソフト化して欲しいところだ。
 帰宅時の東京は、雨こそ強く降っていたが、風はまだそれほど強くなかった。今回の台風では西日本を中心に甚大な被害が出ているようなので、不謹慎であることは重々承知の上言わせてもらうと、実は台風が好きだ。それもとびきり強力なのが。「中型で並みの」台風など私の中ではヘタレである。やはり「超大型で非常に強い」台風でないと。それだけに今回の23号には昨日からワクワクしていた。
 台風はいい。歩くのも困難なほどの風雨にさらされることに快感を覚える。傘が飛ばされたりした日にゃあ、興奮が押さえ切れない。テレビの中継で波が荒れ狂う防波堤や、今にも氾濫しそうな河川敷の映像がよく映し出されるが、あれも堪らないなあ。絶叫しながら実況している記者にジェラシーすら感じてしまう。一種のマゾなのかもしれない。台風フェチとでも言うか。
 今夜辺りは相当なことになるんだろうなあと思いながら、頬が緩んでいるのが自分でも分かる。最寄駅から自宅までの十数分の道のりでずぶ濡れになるのが楽しい。途中東急ストアへ寄って、食料品など買う。こういう時は客足が途絶えるので、普段のこの時間なら騒々しい店の中が閑散としていて、これもまた趣があっていい。おまけに生鮮品は早々に値引きが始まる。これも楽しみのひとつ。惣菜売り場では、ほとんどが値引きシールが貼られているのに、何故か値引き対象でないコロッケだけがほぼ売り切れていた。うちの近所は2ちゃんねらーが多いのか?
 帰宅したのは7時半ごろ。直後に岐阜在住の母親から電話。「今台風がこっちを通過中」との報告だった。一応こちらを心配してくれての電話だったようだが、「(岐阜に引っ越してから20年ほどの間で)一番強いかも。屋根が飛ばされそう」との声がどことなく嬉しそうで、私には自慢にすら聞こえた。台風好きは血筋だったようだ。
 テレビでNHKの台風情報を流しつつ、文化庁に送るパブリックコメントを書きながら台風の到着を待っていたが、急速に勢力が衰えたようで、いつの間にか暴風域が消滅してしまったのにはがっかり。深夜2時ごろには東京に最接近したものの、期待したほどの風雨ではなかった。ちぇっ。