朝日新聞朝刊の1面トップで音楽CDの逆輸入禁止制度導入の報道。同様の報道は他のメディアでも割と大きく扱われたようだ。来年1月にも導入の見通しらしい。すっかりお膳立てが整ってから騒いでも意味が無いようにも思うが。
私の個人的な意見は以前にも書いたことがあるので省略。それにしても安い逆輸入盤が国内に流入することがどうして著作権の侵害に当るのか、いくら考えてもちいとも分からない。逆輸入されるのは海賊盤ではなく正規のライセンスが供与された上でプレスされたCDなのに。著作権を守りたいというよりは国内レコード会社の売上を保守したいがために適当な理由をでっち上げているのが見え見えである。今のところ対象はアジアで発売される国内アーティストのCDやカセットということになっているが、それも明確な規定はなされていない。理論上は同じ理屈で海外アーティストの海外プレス盤を販売目的での輸入を禁止することだって可能であって、曖昧な線引きはいつだって動かすことができるし、日本レコード協会の腹積もりとしては当然それを狙っているのだろう。
朝日の記事中には『レコード協会は「全世界を市場とする欧米会社が、販売地域を限定したCDを発売することは考えにくく、実質的に還流禁止の対象にならない」としている。』とあるが、こんなあやふやな根拠が何故通用するのか。仮に宇多田ヒカルの海外デビューが成功しても旧カタログは国内向けに制作されたものだから絶対に輸出するんじゃねーぞ、コノヤロ。
こんな制度が導入されて、国内レコード会社がプレスしたCD以外は流通しない世の中になったら、日本の音楽産業はますます廃れていくだろう。一説にはネット上での流通がより加速するという見方もあって、それはそれでいいかなという気もしないでもない。日本国内のCD売り上げは高々4000億円程度であって、産業としてはそれほど大きな規模ではないのだ。それでも子供の小遣いを巻き上げるような商売しかできない奴らが携わるビジネスとしては大きすぎたのかもしれない。分相応にちまちましたせこい商売がお似合いかもね。
今日はADSLサービスの加入申し込み手続きを済ませた。順調にいけば今月中に我が家もブロードバンド環境が整うはずだ。CCCDでリリースされたために聴けなかった音源はネットで落とそうっと。通常CDで出てるものは買って聴くけどね。