新妻(パソコン)が嫁いで来て早4日。彼女は相変わらず箱に入ったままキッチンにでんと居座っている。さっさとセッティングしてしまえばいいのになんて言ってるようではまだまだケツの青い証拠だ。放置プレイをたっぷり楽しんでからおもむろにというのがイイのだよ。
ということで午前中はたわむれに購入した文芸春秋に掲載の金原ひとみ蛇にピアス」を読む。平易な文体ながら引きつける力は感じた。2時間弱で一気に読了。ただ期待したほどの衝撃は受けなかった。ボディピアスとか刺青とか小道具として登場するのは小市民的日常からかけ離れたアイテムばかりとはいえ、構造としては私小説風純愛もの。「作者は20歳である」というエクスキューズ無しに評価されるほどのものかどうかは疑問だ。同時掲載の作者インタビューを読むと典型的な不登校児として育ったようだが、そのような生い立ちを辿った者が何故文学という古臭い表現に向かったのかには興味を持った。他の作品も読んでみようかな。ところでそのインタビューは、文芸春秋らしくお堅いインタビュアーが異星人とでも接しているかのような扱いをしているのが面白かった。
午後、山下達郎の「サンデーソングブック」が終わったあたりで「さてそろそろやるか」と立ち上がる。もちろん新妻を組み立てるためだ。と、その前にこの間動かした書棚の位置が気に入らないので場所をずらすことを決意。中の本を全部取り出して棚をばらし、20センチほど移動させてから組み立て直し、本を元に戻す。一連の作業に約2時間を費やした。念には念を入れるのだ。しかる後、昨日まで使っていた古女房をばらしにかかる。モニターの裏側に接続されていたケーブルなどは埃まみれになっていたので丁寧に拭き取って、デスク全体も掃除する。考えたらこのデスクもパソコンと同時に購入したからそれなりに歴史が刻まれている。久しぶりに綺麗になったデスクにいよいよ新妻登場。さすがDellと言うべきか、4つの言語(英語、日本語と多分広東語と北京語)で書かれた取り扱い説明書を見ながらセッティング。完了したのは8時近かった。
ペンティアム4の2.6GHzでハードディスクは120GB、メモリも1GBある。昨日までの古女房と比べたらヤワラちゃんミスユニバースぐらいの違いがある。今はまだダイアルアップだけど、それでもネットに繋ぐと処理速度の違いに愕然とする。今まで重くて見れなかったページもあっけなく表示されるし。技術の進歩とは恐ろしいものだ。