仕事始めの今日は日記の題材になるような出来事もいくつかあった。しかしこれには敵わないだろう。
「ナミダ ノ イロ ハ キット」http://app.memorize.ne.jp/d/59/76172/2003/08/31/31/0000000001
↑あちら側の世界へ行ってしまった人(26歳男性)の日記。昨年8月31日にスタートして、現在も続いているようです。説明するのが難しいけれど、筆者の妄想に基づいた世界がひたすら展開する。最初はバイト先で一緒に働いていた女性から好意を持たれていると思い込むところから始まり、その程度ならどこにでもありそうな話で可愛いものだが、それはまだ序の口。フルネームも知らないその女性とは熱烈な恋愛の末結ばれ、家庭を築くという妄想が勝手に筆者の頭の中でエスカレートし、ストーカー行為に及ぶあたりから常軌を逸し始める。結局その恋は実ることなく一応の決着を見るものの、妄想の中で築かれた関係が終わると見るや、即座に今度はチャットで知り合った本名も知らなければ会ったこともない女性との妄想が始まるという具合。
最初は壮大なネタ、つまり創作かなと思ったが、文章量が半端ではないし、ネタとしてこれだけの文章を書くだけのエネルギーは湧いてこないだろう。2時間ほど読み続けてやっと11月分まで辿り着く頃には、だんだん恐ろしくなってきた。
日記のような文章はいかに自己を客観視できるかでその質が変わってくる。ここの筆者は確かに90%以上が妄想であって、傍から見てもまともではないのはよく分かるが、時に、例えば状況説明をしている部分などは非常に冷静な視点を持っていることにぞっとする。何故恐怖を覚えるかといえば、自分で書いている時は客観的に書いているつもりでも、第三者的視点で読めば私が書いていることとこの筆者が書いていることに大きな差があるとは思えなくなる瞬間があるからだ。
あるサイトでリンクされていたので興味本位に読み始めたが、何だか文章を書くことが怖くなってきた。