ROCK'N'ROLL FAN CLUB #58〜IGUWANNAS 2nd Album「ROCK'N'ROLL AFTER SCHOOL」発売記念@下北沢Club Que

k_turner2009-05-17


  • VIOLETS

 イグワナズの6年ぶりのニュー・アルバムのレコ発という大層めでたいイベント。さすがレコ発というか、オープニングを飾ったのは豪華なことにVIOLETSだった。パッチはRadio Carolineを終息させて、こちらに集中するのかな。Radio Carolineのライヴはしばらく見たことが無いけれど、VIOLETSがこれだけ快調ならば心配は要らないだろう。



 激烈R&Bのリズムに乗せたパワーあるロケンローで言うことありません。メンバーはそれぞれキャリアのある人たちだけあって、ステージングも完璧。最初から客をぐいぐいと煽って、楽しませるツボを心得ている。ギターのクスモッツがCHOCOLATESの時より楽しそうに見えるのは気のせいか。




 予想通りの内容とはいえ、期待を裏切らないのはスゴイこと。根っからのライヴ・バンドとでも言おうか、来る日も来る日も狂騒のステージを続けているのだろう。5年後も10年後もこの調子であって欲しいものだ。私に言われるまでもなく、そうしてくれそうだが。




 3月にこの近くの440で見て以来の夜スト。わずか2ヶ月前なのに、もの凄く前のことのようだ。今の夜ストは大変充実したライヴを行っているので、少しでも多く見ていたい。たった2ヶ月でも待望久しいのだ。



 「トラブルボーイズ」で始まり、新旧のナンバーを取り混ぜての演奏。久しぶりに「道化の華」が聴けたのが嬉しかったな。「Gimme Gimme」では次に出番が控えているイグワナズのヤジさんが最前列まで飛び出してきて踊っていた。はしゃぎ過ぎだ(笑)。



 中盤から後半は新曲が目白押しで、「Down On The Road」、「ファクトリー・ガール」、「最終バス」、「サム・クックで踊ろう」、「Young and Hippie」を披露。「サム・クックで踊ろう」は初めて聴いたが、これまた古いソウルを借用しつつ、夜ストらしい世界観を描いた傑作だ。新曲はどれもこれも素晴らしく、この分で行けば次に出るアルバムは夜ストの最高傑作になるのではないか。まだレコーディングも始まっていないうちから予想するのは気が早いかもしれないが、それほど曲が粒揃いなのだ。早くレコーディングしてくれないかな。






  • IGUWANNAS

 そしてこのイベントの主役であるイグワナズだ。京都のバンドなので、東京でライヴが見られる機会はそれほど多くなく、私自身は3年ぶりぐらいに見ることになる。アルバムが非常に良い出来栄えだったので、まるで心配はしていなかったけれど、実際は予想以上に素晴らしいライヴだった。



 初めて彼らを見たのはもう10年ぐらい前だ。基本的にそのころとちっとも変わっていない。基本は常にロッケンロール。そこに一点の曇りも無い。この10年で変わったことといえば、音がより先鋭化されたことか。この日のイグワナズの演奏には全く隙が無いというか、メンバーは終始飛び跳ね、叫び続けるのがさも当然というような顔で突っ走った。



 その演奏にダイレクトな反応を返した観客も偉い。モッシュはおろか、終盤には客が無理矢理メンバーをステージから引きずりおろしてダイブさせていたほどだ。そうした盛り上がりがごく自然に起きたことが素晴らしい。こういうことがあるから、いい歳をしてライヴハウスに足繁く通ってしまうのだ。



 新作からは大半の曲を演奏し、エンディングには「午前3時の」、「踊りに行こう(カモンカモン)」といった懐かしいナンバーも聴けた。当然アンコールにも応え、「ベイスメントツイスト」で狂乱のライヴは幕を下ろした。


 ライヴ中、ヴォーカルのセイジが「感無量です」と漏らすほどの良いライヴで、大満足。イグワナズは大メジャーなバンドではないし、東京でライヴを行うのは年間でも3〜4回のはずなのに、彼らを支持する熱心なロックンロール・ピープルが集結し、レコ発を盛大に祝った。この国もまだ捨てたものではないよ。




 めでたいレコ発であり、これだけの豪華面子、しかも撮影しやすいQueということで、ここは撮らないでどうすると思い、バッチリ写真に収めました。ただし現像など後処理がいろいろあるので、公開できるのはしばらく先でしょう。


【5/24 写真追加】
 Queの何が素晴らしいって、この照明ですよ。大変撮影しやすい。調子に乗ってバカバカ撮りまくった結果がご覧の通り。いつもより余計に載せてまーす。これでも掲載にはかなり絞りました。