風邪引き日記 その1



 何の変哲も無い1日が終わりかけた午後11時ごろだった。にわかに胸の苦しさがこみ上げ、息苦しい。吐き気も催してきた。何だろうとは思いつつ、少し早めではあるが床に着いたまでは良かった。
 最初に目が覚めたのは深夜1時過ぎぐらいだったろうか。激しい便意のため、トイレに駆け込む。シャバダバダ〜〜〜と高らかな音と共に飛沫が発射されるではないか(汚くてゴメンよ)。おまけにゼエゼエと肩で息をしている。この時初めて只事ではないなと気付く。
 それから後はおよそ30分ごとに襲い来る発作のため、トイレと布団の往復を一晩中。うつらうつらとしかけたと思ったら、想像を絶する刺激が肛門に集中するため、這うようにしてトイレへ急がねばならない。脱水状態になるから水分を補給しようと、水を飲むと、ものの1分と経たないうちに便意が…。私は本当に人間か。この夜ほど、親からもらった肛門括約筋のありがたさを噛みしめたことはなかった。