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k_turner2006-09-24





ミクシィが2ちゃんねるに勝てないワケ
 まず大前提として言っておきたいのは、2ちゃんねるmixiは対立項ではなくて、例えば私がそうであるように、両方のユーザーだって少なくないはずだ。従って勝った負けたという二元的な判断の仕方そのものに疑問がある。ただ書かれている内容にはなるほどと思う点も。
 2ちゃんとmixiの最大の相違点はユーザーの身元が割れているかいないかだ。2ちゃんねるにもコテハンと呼ばれる、記名した上で書き込みをしているユーザーもいるが、大抵は便宜上名前を付けているか、もしくは自己顕示欲が目的で他の大勢の名無しとの差別化を図りたいが故に名前を付けているだけで、名前があるからといって、それがどこの誰かまでは分からない。一方mixiはユーザーに必ずプロフィールの登録と公開が義務付けられている。プロフィールは架空のキャラクターに設定することも可能なので、必ずしもユーザー本人のリアルな姿と一致するかどうかは分からないものの、少なくともそのユーザーが想定したものであることは間違いない。コミュニティに書き込みをすれば、ワンクリックでプロフが開けるので、そのユーザーの人となりまで(ある程度は)分かってしまう。
 この差があることで何が起きるかというと、より本音に近い発言が聞けるのが2ちゃんねる、(ある程度)取り繕った姿を見せるのがmixiという違いが出てくる。2ちゃんねるを批判する意見でよく目にするのが、「匿名をいいことに言いたい放題だ」というものがある。確かに悪意ある言説がまかり通っていて、気分の悪くなることも少なくないが、それとて人間の本性の表れだと私は解釈している。逆に本音であるが故に衝撃的だったり感動的だったり、強いインパクトを残す発言が聞けるのも2ちゃんねるの方だ。ちょうど上記エントリーにも書かれているように『人間の”吐き気がするほど汚れた部分と、泣きたいほど美しい部分”』がよりはっきり見えるのが2ちゃんねるなのだ。mixiはツールとしては便利なので、もう2年以上ほぼ毎日アクセスしているが、一般的に言ってコミュニティの書き込みなどは「ぬるい」と感じることが多いし、場合によっては偽善的でもあるので、2ちゃんねるとは違う意味で気分が悪くなることもある。我々は顔が見えない相手の方がモノを言いやすいのである。
 2ちゃんねるにしろmixiにしろ、今では膨大な数のユーザーが存在するのだから、2ちゃんねらーだから、mixiユーザーだからという属性でその人の人間性を云々するのは乱暴過ぎる。私のように両方を分け隔てなく使っている人だっているのは、最初にも書いた通りだ。特徴の差があるために、使い方にも違いが出るのは当然のことで、「2ちゃん vs mixi」の比較で優劣を競っているのは、ごく一部のコアなユーザーではないかと思う。基本的にはどちらも同じ人間が使っているものであって、人間の本質部分はどちらを使っていようと変わらないというのが私の考えだ。
 ひとつ付け足すと、mixiユーザーのことを「会員制で囲い込まれた温室育ち」と定義することにも、もはや無理を感じる。ごく初期の段階(会員数が4桁だったあたり?)ならまだしも、今や登録ユーザーが600万にも達したmixiを包囲する城壁は恐ろしく低いと思う。ただマイミクにのみ公開する日記の機能を筆頭に、温室から出ないようにすることは今でも可能ではあるけれど。私自身、そういう使い方は最初の頃からしていないので、mixiが内輪だけの閉鎖的な世界だと思ったことはない。