女だらけのお盆でBOMB!!@高円寺U.F.O. Club
会場へ行くまでこんなタイトルのイベントだとは知りませんでした(笑)。
- モーレツ!暴んギャル怒
この日のイベントを企画したのはこのバンド。女子2名によるギター&ドラムに、ゲスト(?)の男子ダンサー兼ハープという変わった編成。
もうね、常識など糞喰らえって感じで勝手気ままにノイズを撒き散らすバンドなのですよ。演奏が始まった時は「何だこりゃ?」と思ったものの、既成の価値観に揺さぶりをかける挑発的態度が徐々に快感に変わり、可笑しくて仕方がなかった。編成が似ているのでどうしても連想してしまうのがあふりらんぽだが、彼らよりもっといい加減で、ブルージー。もちろん超が付くほど下手くそである。
前半は半裸でただ踊っていたステージ左手のダンサーは、後半からはブルース・ハープを演奏。これが非常にまともなハープで、こんな出で立ちなのにすごく良識のある人に見えたほどだ。
前々から評判は聞いていて、密かに楽しみにしていたバンド。メンバーは二十歳そこそこ?とにかく若くて、何より面構えがイイ。
全曲が日本語によるラモーンズのカヴァーというのは、ありそうで誰もやっていなかった。ただし単なるトリビュートとか、コピー・バンドの類と考えるのは早計だ。そもそもラモーンズそのものがマンガから抜け出したようなコンセプトのバンドであって、バカバカしさを極めたことがカッコ良かったのだが、少なくとも私が見た限り、ROMANESは本物のバカであった。
ステージに現れた後の彼らは、直球一本やりのラモーンズのカヴァーを非常に稚拙な演奏でひたすら、とにかく、ひたむきに鳴らす。そこには照れも卑屈さも一切無く、結晶のようなロックンロールだけがあった。
ラモーンズがロック史に残した功績のひとつが「ロックってもっとガツンと響くものだろう?」と人々に思い出させたことで、それと同じことをROMANESはラモーンズの日本語カヴァーというコロンブスの卵的方法によってやってのけたことに、私は死ぬほど感動した。
「こんばんは」も「ありがとう」も言わず、もちろんメンバー紹介やライヴ告知もせず、それどころかニコリともせずステージに上がり、演奏を終えると黙ってステージを去っていく姿は身震いするぐらいにカッコ良かった。
Eがひとつ増えた彼らの、約1ヶ月ぶりのライヴ。このメンバーになって最初のライヴだった、先月のStattoの模様はこちらを見てもらうとして、驚いたのはこの短期間でバンドがちゃんと成長していたことだ。
もちろん基本コンセプトは変わりなく、ガレージ色の強い極悪ビートを叩き出すバンドなのだが、アンサンブルのまとまりが強化されたことと、特にMIKA BATの攻撃的態度に、一ヶ月の長を見た。この間極端に多くの練習を積んだとは思えないのだが、前回のライヴは評判がよろしかったようなので、自信がバンドに勢いを付けたのだろうか。
ミュージシャンってすげえなあと感心しながら、シャッターを切る私。しかしメンバーの動きは、Stattoよりステージが広いこともあってか、前回より奔放に動き回り、なおかつ殺人的に照明が暗いU.F.O. Clubなので、速いシャッター速度が使えず撮り難いこと。いや、でも撮り易くなんかなって欲しくないね。いつまでもカメラマン泣かせのライヴを続けて欲しいものだ。
- THE EAGLE NEVER HUNTS
この日目当てだったバンドが終わってしまったので、申し訳ないけどここからは傍観者モードに入っていた。
キーボードをフィーチャーしたピュア・ガレージのバンドで、ミュージック・マシーンのカヴァーなどを演奏していた。キーボードもギターもいい感じに喧しくて、軽度の難聴にしてくれる良いバンド。こういうバンドは無条件に好きだと言えるけれど、それ以上の何かまでは発見できなかった。
- ザ・マダムキャッツ
確か去年Zher the ZOOで見た記憶がある。あれはNYLONと一緒の時だったか。
場末のホステスみたいなヴォーカルのお姉さんのキャラクターと、昭和レトロな破廉恥加減が、独自のムードを醸しだすバンド。盛り上げるためにはどこまでもバカになりますと言わんばかりに弾けまくり、酔客にはバカみたいに受ける。行ったことないけど、昔のキャバレーの余興ってこんな感じだったのかなと、ふと思った。
例によって写真は現像→スキャン→レタッチの末にようやくアップされるため、しばらく時間がかかる。予め言い訳しておくと、U.F.O. Clubの照明の暗さに加え、私のMZ-5Nくんがご機嫌ななめで、1/30と1/15のシャッター速度が使えなくなるというアクシデントに見舞われた。このハコの特性から言ったら一番使い出のあるシャッター速度なのに。ということで、写真はあまり期待しないでください。
【8/22写真追加】
実は20日には写真は出来上がっていたのだが、はてなフォトライフの容量が足らず、料金コースの変更手続きをしたところ、今日まで変更が反映されなかったので、アップが遅れてしまいました。すぐに変更してくれれば良いのにねえ。
しかし、やっぱり暗いわ〜、U.F.O. Club。