「Where Is the Love」iTunes限定配信

k_turner2006-06-06



 来たよ、恐れていたことが。アメリカではようやく発売になったエルヴィス・コステロアラン・トゥーサンの新作『The River In Reverse』のiTunes版には、CDには未収録の「Where Is the Love」という曲が追加されていたことが判明。
 しかも他のアルバム収録曲は1曲単位で買えるのに、この曲に限ってアルバムごと買わないと聴けない仕様となっている。足元見やがって〜。言わせてもらえれば私は既に日本盤とEU盤のCD(ともにDVD付き)を購入済みなのだ。この上さらにiTunes版まで買わねばならないのか〜。
 しかし背に腹は代えられない。$9.99払ってアルバムごとダウンロードしましたですよ。「Where Is the Love」と言えばロバータ・フラックとドニー・ハサウェイのデュエットで有名な同名の曲があるので、もしかしてそのカヴァーかなと思いつつ聴いてみたところ、トゥーサンのピアノのみをバックに始まるバラードで、冒頭に「♪Where Is the Love〜」と歌われるラインのメロディーはほぼ同じ。やはりカヴァーで、今回のアルバム・コンセプトにはそぐわないのでボツになった曲かと思ったが、聴き進めていくと、……あれ?別の曲?ブリッジ部分などまるで違うぞ。
 驚いてロバータ・フラックとドニー・ハサウェイのデュエットの曲と聴き比べてみたところ、やっぱり別の曲。決定的なのは歌詞が全然違っていた。しかしタイトルの部分だけはそっくりだ。
 困ったことに、この曲のみ作曲クレジットが無い。アルバムに付属のInteractive BookletはCDに付いているものと同じで、この曲だけは作曲者、演奏者、歌詞などのクレジットが無いのだ。トゥーサンの既発表曲で「Where Is the Love」という曲があるのかを調べてみたが、分からなかった。全くの新曲の可能性が高い。曲調はどことなく「Freedom for the Stallion」にも似ているから、アルバムからは外されたのかもしれない。
 驚くような名曲とは思わないが、アルバムに収録されていたとしても違和感の無い曲で、2コーラス目からスティーヴの(と思われる)ハモンドやリズム・セクションが加わって伴奏が厚くなるところなど感動的なアレンジだ。$9.99分楽しもうと思う。
 しかし後になってこの曲だけシングル化とかないだろうなあ。