去る7月13日に京都は上賀茂神社で行われたUAの「満月祭り」のビデオが手に入った。編成はフジロックの時と同じ。ギター×2、ベース、ドラム&パーカッション、ヴァイオリン、チェロ、スティールパン&キーボードで、朝本浩文が不参加。フジの時は髪を下ろして黒のドレス姿だったUAは、この日はアップにしてインドの民族衣装風の出で立ち。


フジの時と同じように雨が降りしきる中での演奏で、舞台全体を被うように立てられたビニールテントが痛々しい。去年の池上本願寺公演でも思ったが、これが無ければ照明が効果的に映えただろうに。それにしてもつくづく雨にたたられる人だ。


演奏内容もフジとほぼ同じ。アコースティックを主体にしたミニマル・ビートが淡々と繰り出される中、UAの歌が紡ぎだす糸のようにふわふわ漂う。ただし、これまたフジと同様にUAの声は本調子ではない。明らかに高域が出にくい様子で高いところは裏返るか無理に落として歌っている。夏風邪でもひいていたのだろうか。選曲はフジとは一部違っており、「水色」「ブエノスアイレス 」「親子バシャバシャ」それに「おぼくり〜ええうみ」という島歌も披露している。本調子ではないとはいえ、その歌声に鳥肌が立つ瞬間が何度もあり、ビデオで見てもそれが伝わるのはさすがだ。私は見れないのだが、9月に行われる日比谷野音でのワンマンもこれを踏襲したものになるのではないかと思われる。談志の親子会とバッティングさえしていなければ絶対観に行くのだが。