『ヒットパレード(BEST OF MAMORU & THE DAViES)』



MAMORU & THE DAViESのベスト盤発売決定!
 昨年、傑作アルバム『ヒコーキもしくは青春時代』をリリースし、そのキャリアにおいても絶好調と言っていい状態のワタナベマモルがバンド名義の新作を完成させた。『ヒットパレード』と題された新作は、サブタイトルにBEST OF MAMORU & THE DAViESとあることからも分かるように、古くはグレイトリッチーズ時代から現在までに書かれた代表曲を新録音にて集大成。名曲ギッシリの大盤振る舞い。上のリンクから試聴もできる。
 ここ最近のライヴで演奏される曲はこの『ヒットパレード』と『ヒコーキもしくは青春時代』の収録曲がほとんど。つまりベスト盤でありながら、MAMORU & THE DAViESの今をも映し出している。
 実は完パケ直前の仮マスターの時点で聴かせてもらったのだが、バンドで録っただけあって躍動感があるのと、一番古い曲と一番新しい曲には20年近くの開きがあるのに、すごく統一感がある。バンドの調子が良いことに加え、楽曲そのものがエヴァーグリーンというか普遍性があるからだろう。『ヒコーキもしくは青春時代』が気に入っていた人はもちろん聴いて欲しいし、ワタナベマモルを知らない人には適切な入門編として機能するはずだ。実際『ヒコーキ〜』以前のアルバムは今やほとんどが入手困難でもあるからね。
 もうひとつ個人的に付け加えたいのは、今回のジャケット写真を担当したのは私なのだ。表も裏も、ブックレットの中も、ディスクを置くトレイの下のインナーも、全部私が撮った写真が使われている。
 ジャケット用のフォトセッションは、今月2日に多摩川沿いのあるスタジオで敢行した。ここを指定したのはマモさんのアイディアだ。実は私はライヴの写真は長年撮っているけれど、ポートレート的な写真はほとんど撮ったことなかったのだ。照明の使い方、フィルムのチョイスなど、手探り状態だったので、大変だったけれど楽しいものでもあり、良い経験となった。作品がこうして形になって世に出る、しかもファンであるワタナベマモルのアルバムで実現したのは、光栄というほかない。



 これはその時のアウトテイク。