Momofuku



New Costello Album: Vinyl, Digital, No CD(Billboard.Com)
 エルヴィス・コステロのニュー・アルバムが出るらしい!!!!驚いた。思わず「聞いてないよー」と懐かしい台詞を口走ってしまったではないか。こちらにもいろいろ都合があるのに〜。
 上記によると4/22にLost Highwayからのリリースが決まったとのこと。驚いたことにレコードとデジタル配信のみでの発売で、CDは出ないとある。そしてタイトルは『Momofuku』であると。
 ?????何だ、こりゃ。あああ、もう聞きたいことが山ほどあるぞ。一体いつの間にレコーディングしていたのだ?レコーディング・メンバーは?
 エルヴィスは最近イギリスの「Word」という雑誌の表紙を飾り、長いインタビューも掲載されている。入手してからまだろくに読んでいないので、見落としている可能性はあるのだが、少なくとも新作について具体的には触れられていない。それどころか現在のレコード産業に対してネガティヴな発言までしている。この雑誌が発売されたのが2月終わりぐらいのはず。取材が行われたのがいつかは分からないが、今年に入ってからと思われる。4月にアルバムを出すのなら当然制作は終わっている段階のはずだが、何故それには触れなかったのだろう。
 リリース形態がレコードとデジタル配信のみというのも大胆だ。レコードはともかく、配信はレディオヘッドとかNINみたいに無料でもダウンロード可能にするのだろうか?上の記事にはCDは出さないとあるが、「direct current」によると、2週間遅れの5/6にはCDも発売するとある。現実的にはこちらの方が信憑性が高そう。少なくとも日本ではCDで発売するのではないかな。レコードはむしろ出ないかも。
 それにタイトルは何なんだ。明らかに日本語だろう、これ。双子の子息の名前がモモちゃんとフクちゃんであることに由来するというのは、今私が考えたデタラメであるが、エルヴィスと「Momofuku」という単語の接点がまるで分からない。因みに「Momofuku」でググってみたところ、ニューヨークにあるヌードル・バー???がトップに出てきた。和食ダイニングのような店みたいだ。まさかこの店の常連で、店に捧げるコンセプト・アルバムでも作ったんじゃないだろうな。Lost Highwayに復帰しているということは、『The Delivery Man』同様米南部テイストのソウル寄り、もしくはカントリー寄りの内容となることが予想されるが…。今日現在、Lost Highwayのオフィシャル・ページには何の情報もアップされていない。
 なおエルヴィスは4/22からImpostersをバックに、ゲストにカーレン・カーターを迎え、米南部で数回のライヴが予定されている。会場はカントリー向きの中規模のホールが多いようだ。これを考えるとやはり新作はカントリー風味なのだろうか。
 それはいいとして、5月から夏の間はポリスの前座で全米ツアーのスケジュールが組まれている。新作発売直後なのに、単独でのツアーは行わないのはどうだろう。アメリカでも動員が厳しいのかなあ。前述の「Word」のインタビューでは、ポリスの前座は「せいぜい45〜50分程度だろう」と話している。これでは新曲は1曲か2曲しか披露できないのではないか。エルヴィスのことだから、往年のヒット曲を期待しているポリスのファンの前で、あえて新曲だけ演奏して煙をまくということも考えられるが。昔ディランの前座で実績あり。
 ともかく、今年は新作も来日も無いものと思っていたので、私の計画は大幅に狂うことになりそう。もしかすると秋以降に来日があるのか?


【3/23追記】
 このアルバム・タイトルはアメリカ人も理解不能のようで、次のような記事を見つけました。
Elvis Costello ? Foodie? The Momofuku Mystery(Rolling Stone)
 タイトルは「グルメ?Momofukuの怪」とでも訳そうか。タイトルの由来が分からなかったため、ニューヨークのレストラン「Momofuku」のシェフに取材している。ローリング・ストーンともあろうものが、素人のブログと同じ発想なのが笑える。
 シェフであるDave Chang氏によると、「彼(エルヴィス)は当店を贔屓にしていただいているとは聞いていますが、アルバムのタイトルを店の名前から取ったとは思えないですね」とのことだ。そりゃそうだろう。こんなことをわざわざ聞きに行き、聞かれた方も忙しいだろうに答えている事実を噛みしめよう。アメリカは平和だ。