来日公演に関する情報について

k_turner2006-01-30



 来月の来日公演が行なわれるのかどうか、目下最大の関心事だ。ここでは28日の日記で初めてこの話題を取り上げたところ、あちこちにリンクが貼られ、29日のアクセスが500強、今日もこれを書いている午後7時半で既に300以上のアクセスがあった。ここは普段の1日のアクセス数が150〜200ぐらい、たまに250ぐらいまで伸びるとちょっとびびるという程の過疎ブログであって、エルヴィスのファンの関心の大きさが伺われようというもの。フジロック開催中に継ぐぐらいのアクセス数ではないかな。
 28日にあのように書いた手前、正確な情報が不明のまま混乱を招いたことに多少の責任も感じたので、主催者であるところのザックコーポレーションに電話をして、事の真相を聞いてみた。
 まず新聞、及びザックのHPには相変わらず何の情報も出ていないことを確認した上で、昼過ぎに電話。対応したのはKという女性で、人見記念講堂がキャンセルを認めたことを告げた上でどうなっているのかを尋ねると、しばらく電話が保留になった後「今確認中でして、確認が出来次第折り返しご連絡いたしますので、お電話番号とお名前を…」と言われた。私はてっきり10分か20分もすれば電話がもらえるものだと思い、電話番号と名前を伝え、その時は一旦切った。下の51君の書き込みによれば「2〜3日後に葉書か何らかの方法で」との対応もあったようだが、この時点でそんなことを言われていたら、私はちゃぶ台をひっくり返していただろう。そのためにちゃぶ台を買いに走っても良いぐらいだ。
 数時間が経過したが、ザックからの電話は無し。さすがに痺れを切らした5時半ごろ、再度電話を掛け、先ほどのKという女性を呼び出した。ところが返事は「まだ海外との確認ができておりませんで、2〜3日中には必ずお電話で連絡いたしますので…」と言うではないか。これでぶち切れですよ。
 はい、わかりましたと引き下がれるはずがなく、公演まで2週間を切っているのに、確認ができていないとはどういうことか、主催であるザック以外から会場をキャンセルするはずが無いが、何故キャンセルしたのか、もしザック以外からの手配によってキャンセルされたのなら、誰がどのような理由でキャンセルしたのか、等々をしつこく問い質すと、「私からはお答えいたしかねますので」と直接の担当者である男性に代わった。最初からそうしてくれよ。
 以下はその直接の担当者(名前は聞きそびれた)との会話から判明したこと。

  • 公演の開催については、エルヴィス側に確認中である。
  • 開催、中止、延期、いずれについても正式にはまだ決まっていない。
  • エルヴィス側とは今日の午前中に連絡が取れる手はずになっていたが、今もまだ連絡が取れていない。
  • 正式な告知は一両日中には出す予定。
  • 告知はホームページと新聞にて発表し、チケット購入者(ザックに直接申し込んだ人という意味だと思うが)には個別に連絡する。
  • キャンセルの可能性有りとして人見記念講堂に手配をしたのはザックコーポレーションであることは認めた。
  • ただし主催者発表より先に会場からキャンセルの情報が流れたことに関しては、手違いであり、今日その件で会場側とも話し合った。
  • 正式にはまだ中止、延期が決まったわけではなく、会場からの発表は正式な情報ではない。
  • 2/11、12の両日とも人見記念講堂はスケジュールが空いており、開催する可能性もゼロではない。
  • チケット代を持ち逃げするようなことは絶対になく、中止か延期になれば返金方法も併せて告知する。

 とまあ、このような感じであった。肝心の開催するか否かについては、結論までまだ数日待たねばならないようだ。「一両日中とは明後日までと考えてよいか」の問いには「それぐらいまでには…」と明言を避けられてしまったので、2/2頃までは待たねばならないかもしれない。
 以下は私個人の見解だが、これらの情報及びニュアンスから判断しても、2/11、12の公演が当初の予定通り開催されるとは到底思えない。先のオーストラリア公演でも、エルヴィスはオーケストラとのリハーサル等を含めて準備のために公演日の1週間前にはオーストラリア入りしていた。日本公演は2回だけ、それもオーストラリアで行なわれたブロドスキー四重奏団との共演のような別のイベントも無いので、1週間と言わずとも数日前の来日で開催に漕ぎ着けるとしても、現時点で来日が不確定ではあまりにも時間が無さ過ぎる。また人見記念講堂以外の会場に移して開催する理由は全く無く、主催者もそのための会場探しをしているふしは無い。
 私は既に今回の公演は諦め気味だが、それにしてもこのようなことになった理由がさっぱり分からない。公演が開催されるとの話を私が最初に聞いたのは、去年の5月か6月だったと思う。その時点では主催はいつものSMASHが担当する予定だった。つまりエルヴィス側からSMASHに「来年2月に日本でオーケストラと共演したい」という打診があったのだと思う。その時点でも「今さら『Il Sogno』のライヴ??」と思った記憶があるし、今エルヴィスはアルバム制作の契約を単発でしか結んでいないようなので、『The Delivery Man』に続くアルバムは全くの白紙状態だったから、手の空いた時期にそういうライヴもやりたくなったのだろうぐらいに考えていた。
 その後主催はザックコーポレーションに変わり、8月下旬に正式な公演の告知がなされた。未確認ながらSMASHが担当しなかったのは、オーケストラを扱うことに対してノウハウが無いからだと思われる。通常ならば当初の告知通り、今年2月に公演が行われていたはずだ。しかし告知から公演日までの間にエルヴィスに起こったのは、ハリケーンカトリーナのチャリティーイベントを通じたアラン・トゥーサンとの邂逅と、予想すらしなかったアルバム制作である。伝えられるところによれば昨年12月には共演アルバムが完成しており、今年5月にはVerveからリリースされることも先ごろ明らかにされた。そしてニューオーリンズ救済の目的もあるので、なるべく早く発表したかったとの談話も伝わってきた。
 5月にその新作『The River In Reverse』を出すことが決まれば、当然それに伴ったプロモーションや、もしかしたらライヴも実施しないわけにはいかず、チャリティーを目的とする以上、できるだけ話題を集めたい意向もあるだろう。となると「オーケストラ公演はやってられないよなあ」とエルヴィスが思ったとしても不思議ではない。
 以上が私個人の仮説。この説の辻褄を合わせるならばアメリカで5月までに数回予定されている公演もキャンセルされねばならない。これらの公演チケットは今日現在まだ購入可能だ。それを言うならザックでは日本公演のチケットがまだ買えるのだが。
 ただ私の仮説が合っていたとしても、今までこのような理由でツアーをキャンセルしたことなどなかった人なのになあと、エルヴィスに対して猜疑的にならざるを得ないのが残念だ。