ROCK'N' ROLL FAN CLUB#15@新宿Red Cloth



 出演は順にThe Mighty Moguls、THE MIDNIGHTS、イグワナズ、THE HAVENOT'S。DJにはKING JOE、撃沈魚雷の面々。

  • The Mighty Moguls


 彼らのライヴにいちいち変化を求めるのは筋違いというものであって、今日も今日とて60'sガレージ・サウンドを聴かせる。あの時代のガレージ・バンドが持っていた楽しさやバカバカしさの伝統を守る、正しき継承者たちである。土曜の夜はロッケンローであるからして、これでいいのだ。
 演奏は上手いし、言うことなし。変な褒め方だが、安心して見ていられるロックンロール・バンドである。

  • THE MIDNIGHTS


 8月にここで開かれた同じイベントに続き、ライヴを見るのは2回目。あの時よりは多少ふてぶてしさが出てきた感あり。でもまだアガッテるのが手に取るように分かる。セットリストを何度も何度も確認してるし。少しは慣れろよ(笑)。
 音はオーソドックスで、これと言った特徴が無いので個人的にそそられる要素があまり見つからない。ただし女子人気は上昇しているらしく、前の方に嬌声を浴びせる女性が何人も陣取っていた。8月には見られなかった現象だ。案の定こういう方々は彼らの演奏が終わると同時にどこかへ行っちゃったけどね。ロックンロールの世界のお約束だ。

  • イグワナズ


 パブ・ロック的要素を多分に含んだ京都のバンド。こういうバンドにシーンを牽引するような、神秘的資質を求めてはいけない。Red Clothぐらいのハコで客を楽しませる演奏をしているのが、とても似合っているのだ。もちろん私は彼らが大好きである。

 この日は中盤にフォークタッチの歌ものを何曲か並べたのが意外だった。髪を切ったヴォーカルのセイジ氏は最近弾き語りのライヴもやっているようなので、その影響かな。その手の曲でもベースのヤジ氏はピョンピョン飛び跳ねているのが、いかにもライヴ至上主義の彼ららしいが。

  • THE HAVENOT'S


 既にベテランの域に入ってきた彼らは、さすがに貫禄のステージだった。と言っても小気味良いスピード・ナンバーで畳み掛ける演奏には、ぜい肉のかけらも付いていないし、ビート・パンクのお手本のような曲の良さも相変わらずだ。

 「KIDS ARE ALRIGHT」なんて6年ぐらい前に初めて見た時から聴いているけれど、今もって良い曲だと思う。こういうキラー・チューンを持っているバンドは強い。客は必ず盛り上がるわけで、この日もシンガロングとモッシュで大騒ぎとなった。ライヴを続ける限りこの光景が見られるのだから、名曲というのはバンドの財産である。さすがHAVENOT'Sという感じで、アンコールを含めて楽しいライヴであった。
 これだけのバンドが居並んで、叫んで踊って、私の場合は写真も撮って、2,000円プラスドリンク代で済むのだから、ライヴはコストパォーマンスの高い娯楽だ。どうして同世代、或いはそれ以上の観客を見かけないのか不思議だ。