HMVへ行って発見したもの。
 去年バンダイが発売した8盤レコードが、1枚49円で投売りされていた。定価は367円なので明らかに原価を割っている。ミカン箱サイズの箱に無造作に山積みにされていたそれは、全部朝日ソノラマのシリーズとおニャン子クラブのシリーズだったので1枚も買わなかった。
 8盤のオフィシャルサイトを見たら、サイトそのものを今月一杯で閉めることになったとあった。発売時はそこそこ話題になったと記憶するが、実態は鳴かず飛ばずだったのだな。一連の食玩CDのヒットに追随した割には、ソフトの選択が貧弱過ぎたことが敗因だろう。いい大人が今でも聴きたいと思うような内容ではなかったからね。
 ストーンズの『Made In The Shade』と『Sucking In The 70's』のUK盤が入荷していた。内容は今さらの感が強いものの(まあ、『Sucking In The 70's』は初CD化音源が含まれているけど)、デジパック仕様で1,400円弱なら買っても良いかと思わせる値段。しかしよく見たらCCCDじゃん。しかもその表示がステッカーではなくて、ジャケに印刷してある。もうね、アホかと。
 どうやらこれは先日のデヴィッド・ボウイのライヴ盤と同じパターンで、CCCDではない仕様もあるようだ。東芝から出る日本盤はもちろんCCCD。誰が買うか。
 この日購入したのは、Yo La Tengoプリズナーズ・オブ・ラヴ』、大滝詠一ナイアガラ・ムーン 30th Anniversary Edition』、Mars Volta『Frances The Mute』の3枚。
立川のBUMPレコードが閉店セール実施
 立川の中古レコード店、BUMPレコードの閉店が決まった。それに伴い、全品20〜99%引きの売り尽くしセールを実施。
 ヒップ・ホップ、R&Bが中心の品揃えだったので私は特に懇意にしていたわけではないが、立川は街の規模の割に良いレコード、特に中古を扱う店がただでさえ少ないのに、貴重な店が無くなってしまうのは残念だ。店舗を構えて営業する中古レコード店がどんどん消えていくなあ。ネットが発達したおかげで海外から個人的に輸入するのも簡単になった今、地価の高い日本で店を構えている分どうしても割高になってしまうレコードを求めて足を運ぶ機会が減るのは当然で、これも時代の流れだ。
 とはいえ、ふらっと入った店で思いがけず発見する掘り出し物との出会いが無くなるのも寂しい。ジャケ買いして大当たりを引いたり、大ハズレを引いたりして、一喜一憂する中で音に対するセンスは培われていく。良い音楽と悪い音楽を見極めるようになるには、つまらないレコードもたくさん聴かないとダメなのだ。そういう意味では中古レコード店は修養の場を提供してくれていたとも言える。
 クラブ・カルチャーというか、レア・グルーヴもののブームというのは稀少盤の高騰を招いたという弊害もあったけれども、誰も見向きもしなかったレコードを探す楽しみを生み出した功績もある。二束三文で売られているバーゲン品の中から、レーベルやジャケットの面構え、プロデューサーや参加ミュージシャンのクレジットを頼りに「これはハズレかもしれんが、ひょっとしたら当たりかもしれんぞ」とごく当たり前のことを思いながら買ったレコードがクラブでヒットしたりしたのだ。既に評価の固まったレコードを検索して在庫がヒットした店に注文することが唯一のレコードの買い方だったらこういう文化は生まれなかった。世評とは関係なく音で評価されるという健全な聴き方(ただしクラブで流れることが前提であったが)が形成される上で中古レコード店の果した役割は大きい。
 ただ時代の流れは絶対に遡ることはないので、いくら私が憂いたところで小規模な中古レコード店の廃業はこれからも続くだろう。ネットが購買手段の主流になった後、音楽の聴き方、聴かれ方はどう変わるのだろう。
ロキシー・ミュージック、またもや再結成!新作の噂も

 ありえないと誰しも思っていた再結成を突如果たし、2002年には来日公演も行なわれたロキシー・ミュージックですが、なんと“夢再び!”と願ったファンの声が届いたのか、またもや再結成します!
 今回彼らが再結成の場に選んだのは、6月に英国ワイト島で行なわれる“ワイト島フェスティバル2005”。当日は、ブライアン・フェリー、アンディ・マッケイ、フィル・マンザネラ、ポール・トンプソンといったオリジナル・メンバーの出演が予定されていますが、どうやらブライアン・イーノは不参加となる模様。同フェスには他にも、モリッシーR.E.M.スーパーグラスフェイスレス、スノウ・パトロール、エンブレイスらが出演する予定となっています。

 イーノの参加は100%無いって。しっかりしろ、CD Journal。ニューアルバムにもあまり期待はできないなあ。栄光の歴史を汚さないためにも彼らにはあまり張り切らないでもらいたいものだ。
 ニューアルバムはともかく、再々結成が実現するのがワイト島フェスティヴァルのヘッドライナーというのはちょっと意外。ロキシーは6月11日(土)にモリッシーとダブル・ヘッドライナーの扱いでトリを飾る。ただしワイト島フェスのオフィシャルサイトを見ると、モリッシーの方が扱いが大きいので、出演順はモリッシーが後になると思われる。
 そのワイト島フェスだが、今年の大トリはR.E.M.ではないか!野外の大会場でR.E.M.か。ええのお。彼らの出演が6月12日ということは…。勘のいい人ならもうお分かりだろう。昨日ここで触れたパティ・スミスがディレクターを務めるメルトダウン・フェスの開催期間にちょうど合致するのだ。R.E.M.メルトダウン出演はかなり高い確率で実現しそう。少なくともマイケル・スタイプが何らかの形で出演することは充分予想できる。
 メルトダウン・フェスはますます見逃せないことになってきた。催促無しのある時払いで50万円ほど都合してもいいという方、ご連絡をお待ちしています。