RAW LIFE@新木場夢の島マリーナ



上の方に「現地着は10時前後」とか適当なことを書いておりますが、実際はそんなことはありませんでした。
洗濯を終えてそろそろ出発すべえかと、靴下を取りにタンスのある寝室へ来たのが9時前後だったか。窓からは秋のやわらかな朝日が差し込んでおり、折からの睡魔に誘われ「今ここで寝たら気持ちいいだろうなあ」と思ったのが運の尽き。「10分だけ」と思って床に着いてしまったから、さあ大変。月日の流れとは早いもので、気がついたのは10分後どころか午後1時半。もうね、バカかと、アホかと(…懐かしい)。
どうしてそんなに寝られるんだ、わし。どこか体がおかしいんじゃないか?いや、定期的に通院しているぐらいだから健康体ではないのは重々承知しているのだが、もっと根本的に生命体として弱っているのではないかと。もう長くないのかなあ…。
今さら新木場へ向かったところで到着する頃には日も傾きかけてるし、と思ったがそこはチケットを無駄に出来ない貧乏性。2時には最寄り駅から出発。頭の中で筋肉少女帯の「踊るダメ人間」を勝手にダブヴァージョンにリミックスして鳴らしながら、電車に揺られること約1時間。さすがにこの時間ともなると駅の周りも閑散としたもので、早くも帰って行く人たちもいる。すっかり腐りながら一人わびしく会場を目指すが、新木場なんて降りるのも初めてで、右も左も分からない。極めてやる気の無さそうなスタッフの兄ちゃんが、下手くそな矢印が書かれた紙を持ってポツンポツンと立っている。それを頼りに歩いていくと、いつしか人気の無いところまで来てしまった。変だなとは思ったが、公園に設置された案内板を見るとこの方角で歩いていけば公園内のマリーナへ辿り着けることが分かり、とぼとぼ歩く。夢の島公園は想像していた以上に風光明媚なところで、散歩をする家族連れやカップルの姿が目に入り、しかしごった返してはおらずのんびりとした空気に包まれている。何だ、いいところではないかと腐った気持ちも少しばかり晴れたのもつかの間。駅から20分ほど歩いただろうか、ヨットハーバーの手前まで出て、もうそろそろマリーナ入り口だというところまで来たらおっさんに呼び止められた。
「あなた、音楽のイベントに行く人?」どうも公園の管理人らしい。
「そうですが」
「入り口はこっちじゃないよ。湾岸道路の方から回らないと」
「(゜д゜)ハァ?」
「おおい、この人に道を案内してあげてよ」とおっさんが手招きして呼び寄せたのは、マリーナ入口と思われるところでたむろしていたイベントスタッフ。これがまた使えない兄ちゃんで、3回ほど説明してくれたのだが、全く要領を得ない。地図を見せてくれと要求して、ようやく状況が把握できたのだが、駅前にある明治通りと湾岸道路の交差点を渡ったところで、正しくは右折し、湾岸通り沿いに進まなければならなかったところ、私は明治通り沿いに直進してから右折して来ていたのだ。マリーナは夢の島公園の先端部分で、どちらのルートからも辿り着けるのだが、明治通り沿いに進む時計回りのコースからは客を入れないようにしていたらしい。
正しいルートから会場に入るには一旦駅前の交差点まで戻らなければならない。交差点に立っていたスタッフは明治通り沿いに進むよう矢印を出していたと、兄ちゃんに抗議すると「じゃあその人に文句を言ってください」と取り付く島も無い。これでまたぶち切れですよ(…懐かしい)。
交差点まで戻った時に、そこに立ってた兄ちゃんに本当に文句を言ってやろうと思ったが、いざ戻ってみるともういなかった。職務放棄かよ。結局往復で40分ほどのロス。会場に入れたのは4時近かった。間に合うかなと期待していたSCOOBIE DOもオーサカ=モノレールももう終わっていた。
いろんな不幸が折り重なって、すっかりフェスを楽しめる気分ではなくなっていた。気分直しにとビールを買ってみたら、ぬるくてまずいし、昼ごはんを食べてなかったことを思い出して、ホットドッグを買いに並んだら私の目の前で売り切れになるし。泣きっ面に蜂とはこのことか。会場はやたらと混雑していて、まったりできるような場所も無く、足元には空き缶や空き瓶が散乱していて、ブルーがこんがらがる。とどめに世界で最も会いたくない人物トップ3に入る奴に会っちゃうし。読んでないだろうから書いても平気(笑)。機嫌が悪いとダメな部分ばかり目に付いて精神衛生上もよろしくない。まあ、ゴミに関して言えばそれでもサマソニよりはましだと思ったが。
会場内にいるうちに一瞬でも見たのは、名前が分からない弾き語りの人(タイムテーブルにも載ってない)、原田芳宏、KING JOE、クジャムボン、birdのみ。この中でKING JOEのDJだけはほぼ全編聴いた。相変わらずロウでトラッシュな和ものポップスを中心に、ガレージあり、R&Bありで楽しかった。キンクスの「Victoria」で数少ない客と大合唱したのは、このフェスで唯一救われた瞬間。元々嫌いなbirdは我慢しながら聴いていたが、2曲で限界。KING JOEで盛り上がった気分が再び落ち込んできたので、終演まで見届けることなく退散。会場滞在時間は3時間ほどか。