自民党河野太郎議員が著作権法改正案に修正を加えることに同意の意向を表明



かねてから今回の法案に言及していた河野太郎議員が、自身の発行するメルマガで民主党の修正案を飲む意向を示している。この修正案というのは見直し規定を追加するというだけのものだが、現在のところ参議院での附帯決議で盛り込まれたに過ぎない見直しが条文に含まれるようになることは大きな前進。ご存知の方も多いでしょうが附帯決議なんて野党が賛成するための条件に過ぎず、実効性はほぼゼロという代物なのだから。
ただし、河野議員は「参議院が修正に同意してくれなければ廃案になってしまうので、参議院が同意するという条件付きで、修正案をテーブルに載せても良いのではないか」と言っているだけなので、参院に回付されて時間切れで廃案というシナリオは今のところ想定されていない。法案成立までの流れはココを見てもらうと分かりやすいが、今回の法案は参議院先議だったので、衆議院で修正案が出されて参議院に回付されたとしても参議院は再審議を行う必要はなく、同意が得られれば天皇に奏上され公布される。参議院では全会派一致で可決している法案だけに、今から参議院がごねる可能性は極めて低いのが現実。望みを託すならその他の法案審理に手間取り、時間切れとなることだ。会期不継続の原則があるので、会期中に成立しなかった法案は廃案となり、次回以降の国会に提出されない限り成立することはない。今国会では年金、有事関連などゴタゴタが続いている重要法案があるので、どさくさにまぎれて時間切れの可能性も無いとはいえない。ひとつ気になるのは、7月に参院選が控えているので6月16日までと、当初会期延長はないと見られていた今国会に、会期小幅延長案が浮上していること。年金、有事関連法案については民主党の強い抵抗が予想されるため、採決まで時間が必要であることと、会期を延長することで参院選の投票日を1週間遅らせ、7月18日にしてしまう効果を狙ってのことのようだ。投票日が三連休の谷間になるとどうしても投票率が下がるので、年金法案など国民の反発が考えられる法案を通した直後の自民党の選挙戦略としてはその方が都合がいいからだ。
とりあえず明日午後1時からの文部科学委員会参考人質疑に注目したい。参考人には高橋健太郎さん、依田巽日本レコード協会会長が出席する予定。ここまで来たら私ができるのは見守ることぐらいで、健太郎さんの活躍に期待するより他に無い。