悪いことは重なるものである。エリック・クラプトンのムックが発売になっていることをシンコーミュージックのHPで知ったので、早速職場近くのCDショップに立ち読みに行く。まだ見本誌は未着なのだ。書籍コーナーの割と目立つ位置にミュージックマガジンから出た同傾向のムックと並べて面出しでディスプレイされていてまずはほっ。だが目次を確認して固まる。…私の名前が間違ってるじゃん。本文のクレジット部分もやはり間違っている。実はシンコーの出版物に原稿を書かせてもらって名前を間違えられるのはこれで3回目である。担当者は全て同じ人。いい加減名前ぐらい覚えてほしいものだ。何が嫌かって自分の名前が間違っていることにいちいちクレームを入れなければいけないのが嫌なのだ。情けないぞ、これは。さらに分かりきったようなお詫びも聞かねばならないし。かといって仕事を依頼した相手の名前を間違えるなんてほとんど侮辱に近いわけだから黙っているのも癪に障るしなあ。

このムックにまつわるいわく因縁はこれだけではない。実は依頼を受けて書いたのに掲載されなかった原稿があるのだ。前述の人とは別の編集者があるアルバムの解説文をメールで依頼してきたので、都合の良かった私はOKの返信を出し、依頼された通り原稿を書いた。ところがどこでどう間違ったのかその編集者は私が断ったと思い込んだらしく、私の原稿が届く前に別のライターに同じアルバムの解説を依頼してしまったのだ。しかも後から発注したライターの方が原稿の仕上がりが早く、結局私が書いた文章は未発表のまま埋もれるはめになってしまった。一応原稿料はいただけるということで納得したが、折角掲載するつもりで書いたものが人目に触れずに終わるのは何とも忍びない。注文された料理を作ったら客が食べずに金だけ置いて帰られたような気分。

ということでこのクラプトンのムック、他のライターの方や編集者には悪いけど私個人としてはもう見るのも嫌ですね。他の記事がどうであれ私は絶対人には勧めない。鬱になるから。一夜明けたら絶版になってるなんてことは…無いんだろうな。