Now Listening

 Bahamas『Barchords』

TennisとかBeirutとか、インディー・ロック界隈にはわざとサーチ・エンジンに嫌われたいのかと思うバンド名が散見される。ここにまた一組、検索しにくい名前ランキングに入りそうなバンドが。 そのまま検索すると今のところバハマ諸島の情報ばかり出てきてし…

 V.A.『CHIMES OF FREEDOM The Songs Of Bob Dylan』

アメリカでは1月、ヨーロッパでは少し遅れて2月に入って発売になったアムネスティ・インターナショナル設立50周年記念のボブ・ディラン・カヴァー集。ほんの少しだけアメリカ盤より安かったという理由でヨーロッパ盤を予約していたのだが、某ショップが予約…

 The Explorers Club『GRAND HOTEL』

3月に入り、長く厳しかった今年の冬もようやく息切れの様子。ここ岐阜県中濃地区でも、ずい分過ごし易い気候になってきた。根が単純なせいか、陽気が良くなるとポップな楽曲が聴きたくなるのが常であって、この時期の私の部屋にはカラフルで軽快な音楽が溢れ…

 Alex Chilton『Free Again:The "1970" Sessions』

ボックス・トップスが崩壊の秒読み段階に入った時期に、アレックス・チルトンがソロ作品としてレコーディングしていた音源が『Free Again:The "1970" Sessions』のタイトルで復刻された。 この時の録音は当時陽の目を見ることは無く、86年にその一部が『Lost…

 Bhi Bhiman『Bhiman』

Bhimanアーティスト: Bhi Bhiman出版社/メーカー: Boocoo Music発売日: 2012/01/24メディア: CD クリック: 1回この商品を含むブログを見る Bhi Bhimanと書いてビー・ビーマンと読むらしい。スリランカ系のアメリカ人で、両親がスリランカからの移民。彼自身…

 住所不定無職『トーキョー・ポップンポール・スタンダードNo.1フロム・トーキョー!!! 』

今年1月に出た『JAKAJAAAAAN!!!!!』に続く住所不定無職の2ndフルヴォリューム・シングル。ミニ・アルバムではなくフルヴォリューム・シングルと称するこだわりの理由はよくわからないが、今回は『JAKAJAAAAAN!!!!!』のように旧作のリメイクは無く、純然たる…

 John Wesley Harding『Sound of His Own Voice』

ジョン・ウェズリー・ハーディングと聞いて、「ああ、あの人ね」と反応してくれる人がどれくらいいるのか、今となっては心許ない。一般的なロック・ファンならディランのアルバムの方を先に思い起こすだろう。もちろん本名でこそないが、この名前で20年以上…

 The Bandana Splits『Mr. Sam Presents The Bandana Splits』

洋の東西を問わず、アイドル歌謡という分野はいつの時代も需要があるものだ。しかしほとんどのアイドル歌謡はせつなの輝きを放っては、次の瞬間には消えていく宿命にある。そのはかなさと聴き手自身の一時期の思い出とが密接につながるから、ある人にとって…

 住所不定無職『JAKAJAAAAAN!!!!!』

住所不定無職の『JAKAJAAAAAN!!!!!』が今月26日にジャカジャーーーーーン!!!!!と発売された。昨年のファースト・アルバムをアホほど聴いた私は、当然のごとく入手。発売日の前日、店頭入荷日に乗り込んでフライングでゲットする有様だ。以来、ファースト同様…

 Paul McCartney & Wings『Band on the Run』SPECIAL EDITION

ポール・マッカートニーのアーカイヴ・コレクション・シリーズの第1弾、『バンド・オン・ザ・ラン』が遅ればせながら我が家にも届いたので、早速聴いてみた。 私が購入したのはCD×2+DVD×1のSpecial Edition(日本盤では「デラックス・エディション」と呼ば…

 The Jimi Hendrix Experience『BBC Sessions』

ジミ・ヘンドリックス没40周年に当たる今年は、ジミの公式カタログの発売権がソニーに移ったこともあって、怒涛のリリース攻勢が続いている。3月の第1波に続き、今月は大量リリースの第2波が。その中でも注目作品はCD4枚、DVD1枚のボックスセット『West Coas…

 Elvis Costello『National Ransom』

スターバックスが設立したレーベル、Hear Music移籍第2弾。Universalに所属していた頃はアルバムごとに発売するレーベルが異なっていたエルヴィス・コステロだが、落ち着くべきところへ落ち着いたかなという気がする。 前作『Secret, Profane & Sugarcane』…

 Buddy Guy『Living Proof』

自然の摂理なので仕方ないとはいえ、この歳になると体力、気力の衰えが著しい。もうバカボンのパパも、マカロニほうれん荘のきんどーさんも、私より年下になってしまった。ジョン・レノンやエルヴィス・プレスリーなら、私の歳にはこの世にいなかった。 中学…

 Fistful of Mercy『As I Call You Down』

ある朝、かけっ放しにしていたインターFMの番組から流れてきた曲が私の耳を捕らえた。米南部テイストの泥臭さが感じられるフォーキーなバラードで、乾いたアコースティック・ギターの音色と、穏やかな歌声によるハーモニーにしみじみとした味わいがあった。 …

 Bob Dylan『In Concert Brandeis University 1963』

Amazon USに発売前から注文していたディランの『The Witmark Demos: 1962-1964』が7日に届いた。早い時なら発送から5日ほどで届くこともあるのに、今回は2週間以上かかっての到着だった。 このアルバムは日本盤ですらとっくに発売されているので、店頭へ行け…

 Edward O'Connel『Our Little Secret』

ネット上を徘徊していて偶然知ったアーティスト。予備知識は全く無かったが、このジャケットを見て、ハートをズッキュンと打ち抜かれた。 元ネタが分からない人がいるかもしれないので、念のため種明かしをしておくと、これはニック・ロウの往年の名作、『Je…

 John Legend & The Roots『WAKE UP!』

アメリカで中間選挙が行われ、オバマ民主党が大敗したと報じられている。長らく続いた共和党政権からの変革を訴え、大統領選挙を勝ち抜いたオバマ旋風から2年。その登場の仕方や、黒人初のアメリカ大統領という立場が劇的であっただけに、人々の期待も大きか…

 太陽民芸『AB/CD』

このバンドについてはそれほど知名度があるとは思えないため、まず簡単なプロフィールを。結成は2000年。度重なるメンバーチェンジを経て2008年より現在の4人、岩川健次郎(vo./g.)サブディラン(g.)ペニイ鈴木(b.)高橋啓(ds.)となる。オリジナル・メ…

 Teenage Fanclub『Shadows』

右を向いても左を向いても、世知辛い世の中でございます。景気は一向に回復のきざしを見せず、政治は混迷し、街からは子どもの姿が消え、年寄りが溢れ返っている。社会全体が巨大な閉塞感に押しつぶされそうになりながら、それでも人生は続いていく。 今現在…

 住所不定無職 『ベイビー! キミのビートルズはボク!!!』

このバンドとの出会いは衝撃だった。今年の1月にナタリーのタクヤさんがTwitter上でこのビデオのリンクを貼っていて、それを見た時が最初だった。 住所不定無職「あの娘のaiko」 演奏の拙さを隠そうとしない大胆さに、最初はギョッとした。しかし、単に下手…

 銀杏BOYZ / あいどんわなだい

銀杏BOYZ初のシングルにして、新録音源としては2年半ぶりのリリース。これだけの期間が空けば、当然大幅な変化が起きているものだろうと予想したが、それは裏切られた。従来通りのイメージを守ったという印象。カップリング曲の「東北新幹線はチヒロちゃんを…

 夜のストレンジャーズ 『SOUL ON FIRE』

そんなこんなで今日も仕事がなかなか終わらず、退社できたのが7時半ぐらい。新宿のRed Clothで夜ストのレコ発ワンマンがあったので、早めに仕事が終われば駆けつけるつもりだったのに、会場に急行する頃には8時は回ることが確実。ライヴは極力最初から見た…

 Small Town, Big Strides / Big Strides

幸か不幸か、音楽にまつわる文章を書いてくれとの依頼を受けることがしばしばあり、その都度うんうん唸りながらも何とか書いている。私のところへ来る依頼はほとんどが60〜70年代の古いロックに関するもので、それらは私が小学生か、もしくは生まれる以前に…

 Rickie Lee Jones / Duchess Of Coolsville : An Anthology

リッキー・リー・ジョーンズの初めてのコンピレーション・アルバムは3枚組のアンソロジー。タイトルを強引に訳すと「真珠夫人」みたいな意味か。今は昼メロのイメージが強いのであまり良い訳ではないが、原題はこの人の気高い音楽性を良く言い表していると…

◆THE BLUE VAN / THE ART OF ROLLING 60'sリヴァイヴァルのバンドは世にごまんと存在するが、その真似具合が確信犯的でバカバカしいという点で頭ひとつ抜け出た印象。デンマーク出身の4人組みで、これは今年出たファースト・アルバム。全編これ60年代サウン…

最近は70年代ソウルのアルバムを携帯プレーヤーに入れています

◆Ann Peebles / Straight From The Heart Hiからデビューしたメンフィス・ソウルの歌姫、アン・ピーブルズの3枚目のアルバム(72年作)。アル・グリーンは大好きでHi時代のアルバムは大体聴いたのに、Hiを代表するもう一人の大御所を聴いていないのは片手落ち…

ハナレグミ/帰ってから歌いたくなってもいいようにと思ったのだ

スーパーバタードッグの「サヨナラCOLOR」は今考えてもエポック・メイキングな名曲だった。しかしアコースティックで情緒的なバラードはバタードッグの毛色とは一風変わっており、その路線を追求すべく、永積タカシがバタードッグを休止してまでハナレグミを…

ニーネ/SEARCH AND DESTROY

フル作品としては02年の『ハッピータイム ハッピーアワー』以来、今のメンバーとなってからは初のオリジナル・アルバム。この間のニーネの活動は、それ以前と比較すると決して順調とは言えなかった。結成以来のオリジナル・ドラマー定行が脱退してしまったこ…

日本脳炎 / 狂い咲きサタデーナイト

元々は東京のハードコア・シーンで知られたバンドのメンバー達が集まって結成。音楽にのめり込む切っ掛けとなった70〜80年代の日本のロックを、自らの手で蘇生させることをコンセプトとしてスタートしたプロジェクトだったが、好評につきリリースしてしまっ…

A Tribute to Elvis Costello

おっそろしくチープでセンスの無いジャケットからはバッタものの臭いがプンプン。エルヴィス・コステロの名前が入っていれば何でも手を出してしまう私のような酔狂なファンか、間違えて買ってしまう人以外はいかにも縁が無さそうな作品だ。しかし侮るのは早…